担保不動産競売の回避ができないか?のご相談内容
先日から、弊社にご相談の電話がありました。
たまたま、自分の担当顧問先のある地域の近くの企業様からのご相談だったので、電話だけではなく、担当顧問先に伺った際の夕方にでも、直接、お会いして打ち合わせしましょう、ということになりました。(ちょうど、電話をした次の日にその地域に行く予定が入っていたので、タイミングが良く、相談者にも喜んでいただけました)
代表取締役社長からのご相談だったのですが、以前に事業の状況が厳しくなり、そこに社長自身が病気で入院されたことが重なり、金融機関等への債務の支払が滞ってしまったとのことでした。ただ最近は、取り組んでいる事業が差別化ができており、受注も増加し、利益も出てくる見通しがついているご様子でした。
こうした改善傾向が出てきている状況だったのですが、金融機関が事業用の不動産を担保に取っており、その担保不動産を競売に掛けてきているので、なんとかならないか、といったことが今回のご相談の主旨でした。
よくよく聞くと、競売は何か月か前にもおこなわれ、そのときは入札されず、助かったと大喜びしていたら、また競売の通知があり、今に至るとのことでした。
競売に関する期間入札・特別売却の説明や、不動産の時価・路線価評価・固定資産税評価といった内容を理解していただきながら、夕方から夜にかけて地元の喫茶店で、打ち合わせを致しました。
お聞きしたところ、”企業”としての財務状況は確かに厳しいものでしたが、”事業”としての魅力は充分にあり、事業用資産が維持できれば、今後とも継続・拡大でき得るものとわかりました。
事業用資産をどうやって維持していくかは、自分がお付き合いさせていただいている仲介業者の方に依頼し、リースバックのスポンサーを手配していただくように、お願い致しました。
スポンサーへ”事業”の魅力を伝えるためには、過去の財務内容だけでは難しい面もあるため、これからの将来のことを、事業計画に落とし込むことを検討することになりました。
定量的な数値計画は当然ですが、定性的な部分としては、知的資産経営での人的資産・組織資産・関係資産の掘り起しをすることでアピールする材料を取り揃えていくことを提案させていただき、その流れで進めいくことになりました。
スポンサーへ、賃料がきちんと支払えることを示していきたいと思います。
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執筆:坂将典