TOBはM&Aの本日
こんにちは。エクテンドM&A事業部の松原です。さて、今回は同じようなことを昨年の10月に
配信させていただいておりますが、TOB(ティー・オー・ビー:株式公開買付)はM&Aの本質というタイトルでお話ししたいと思います。
先週大きなTOBのニュースが2つありました。伊藤忠商事によるファミリーマート完全子会社化に関するTOBコロワイドによる大戸屋のTOBです。各TOBの背景とか経緯、目的などはそれぞれ全く違うTOBですが、ここでは本論ではないので、割愛させていただきます。
このTOBとは、簡単に説明すると、上場企業の株式を大量に取得する(多くは経営権の取得が目的)場合に用いられます。上場企業A社の経営権を取得したい場合、取得を希望する会社(仮にB社とする)が期限と1株あたりの買取額などを決めて、既存のA社の株主に売却をお願いします。
例えば、
伊藤忠商事によるファミリーマートに対するTOBでは、
期限が、8月24日、買取価格 1株2300円です。
コロワイドによる大戸屋のTOBでは、
期限が、8月25日、買取価格 1株3081円です。
問題は、
ファミリーマート 1754円
大戸屋 2113円
これに対して、買取価格は、
ファミリーマート 1754円→2300円(約30%アップ)
大戸屋 2113円→3081円(約45%アップ)
株式市場で買うよりも、30%とか45%上乗せした価格で買います!ということです。
なぜ買収者は、こんなに上乗せするのでしょうか?それは、上乗せしないと、株主が売ってくれないからです。そして、将来的には、その株価が割安と言えるように事業を成長させる自信があるからです。
株主は、保有していれば将来価格が上がるかもしれない(勿論下がるかもしれませんが。。。)ですが、その将来得られるかもしれない30%~45%のプレミアを今、確実に払ってもらえるから売るのです。
これは、TOBは上場企業のお話ですが、実は、売主は何故売るの?買主は何故買うの?は、中小企業のM&Aであっても全く同じです。
つまり、オーナー兼創業者様は、将来得ることができる利益(プレミア)を“今”上乗せしてもらえるから、売却をする。買い手側はプレミアを支払っても、それを上回るリターンを得る自信があるから、買収をするのです。
とは言え、これは、堅調に業績に推移していて、時間軸的にも余裕のある事業・企業に当てはまることで、業績不振、急がないとならない案件には当てはまりません。また、明らかにオーバープレミアムの場合も成就することは難しくなります。
売主側、買主側も合意できるプレミアであることが重要です。
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