地元間M&A時代の幕開け
もう「コロナ前」には戻れない。新型コロナウイルスによって、世界は一気に変わってしまいました。すでに多くの中小企業でも、コロナ後に向けて大きく変化し始めています。
人口が密集する都会の生活も様変わりしましたが、地方においても、インバウンド振興を強みにしていたエリアが大きな打撃を受けたり、地元内需型サービス産業を中心に自粛の影響が響いています。
このメルマガをご購読いただいている、経営者様もそうかと思いますが、M&Aにて事業拡大を狙っている地方経営者たちの多くは、メインの金融機関や主要取引先などとの調整をいち早く終えて短期的な資金繰りを解決した上で、中長期でコロナショック後の市場に対応しようと地元間M&Aに動き出しています。
今回の様々な制度や補償などで短期的に生き抜けたとしても、中長期的に市場で勝ち抜くためには、いち早く他地域のライバルよりも経済的再生を目指す「競争」が生まれることが考えられます。
下手に横並びで競争をするのではなく、動ける地元企業がどんどんと前に進み、地元経済圏へのM&A資金投入していくことが日本全体の次なる経済成長にもつながっていくでしょう。
コロナショックにより、観光などを含めた地域外から人を集めてお金を落としてもらうという旧来こ地方経済モデルが再検討されています。夏にはGo Toキャンペーンも始まりますが、観光マーケットが、どのように復活されるのかは正直なところ見えない状態です。国内日帰りから復活し、段階的に長距離にシフトするとしても、いつになれば国際観光まで自由にできるようになるのか、まだ誰にもわかりません。
その中で、地方の観光業関係者にできることは、近隣需要を再評価することによる内需型の取り組みです。
インバウンド観光が急成長していたのは事実ですが、令和元年度版「観光白書」をみても、国内観光産業の50%以上が日本人宿泊旅行であり、日帰り旅行に限ってみても「4.7兆円」あります。
この数字は、訪日外国人旅行の4.5兆円に匹敵する大きな数字です。我が国は巨大な内需国であり、国内だけの産業循環やサプライチェーンでも本来、十分な基盤があります。
さらに、今後は「可能な限り地元のものを購入していこう」という地元ファースト的な思考もより強まるでしょう。
地元ファーストは、コロナショック前から少しずつムーブメントになっていましたが、今回の自粛で移動が減少したことで、この方向性が更に強くなることでしょう。
当社のお客様である地方の旅館業の経営者も、地元でのテイクアウトが拡大したことで、
「外ばかり見ているのではなく、
地元商圏にいる方々と向き合うきっかけとなった」
と地元経済を再度見直しをされています。
地元資本企業での消費は、その金額の多くが仕入れなどでさらに地元企業に回っていくため、地域内の経済循環をもたらします。その視点からも、地元経済圏を見直し、地元経済圏内でのM&Aは地域振興に寄与するのです。
今回のコロナショックを経て地方の経済は、地元という内需を再評価した上で、外需収入を適切に狙うという事業展開へシフトすることでしょう。
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