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中小企業がM&Aを利用するメリットについてNo.2

こんにちは。M&A事業部の松原です。本日は、前回に引き続き、[中小企業がM&Aを利用するメリットについて]です。

前回は、[売り手側からみたM&Aのメリット]について解説させていただきましたが、今回は、[売り手側からみたM&Aのメリット]について解説させていただこうと思います。

買い手側からみたM&Aのメリット

M&Aを利用するメリットは売り手側だけでなく、買い手側にももちろんあります。

1.時短(一定程度出来上がったものをクロージング時に取得できる)

例えば、新規事業など新しい試みをゼロベースで立ち上げるのか?ある程度出来上がっているものをM&Aで取得するのか?を比較してみましょう。

 

一般的に、ゼロベースの場合、

 

①事業の構想発案から始まり、

②事業戦略の策定、

③予算の策定、

④承認、

⑤人員・設備などリソースの手当・準備を経てローンチ(オープン)をいう流れになろうかと思います。

 

その中でも、もっとも時間コストを要するのが、

⑤だと思います。新規に飲食事業に参入する場合、場所の確保、人員の確保、設備の確保、マーティング・販促など含めると、プロジェクト実行が決まって(上記の④)からオープンまででも相応の時間が必要です。

 

同じことをゼロベースではなく、M&Aで実行しようとした場合、取得までの交渉・手続き期間は要するものの、一定程度出来上がったものがクロージング(決済)の瞬間取得することが可能です。

2.事前のリアルなリスクの把握

次にリスクについてご説明させていただきます。M&Aでは、売り手側の資料・情報は、“全て”買い手側に開示され、尚且、精査されます。開示するタイミングは情報の重要度によって調整されることはありますが、最終的には、全て開示されます。当然、良い情報も悪い情報も全てです。

 

従って、買い手側は、取得しようとする企業或いは事業のありとあらゆる情報、つまり、強み、弱み、脅威を把握した上で、取得することが可能なのです。

 

同じことをゼロベースで立ち上げる場合でも、時間をかけ、可能な限り精緻にシミュレーションをすると思いますが、どんなにこのシミュレーションに時間、コストをかけようが絵に書いた餅の域をでることはありません。

 

M&Aでは、机上ではなく、リアルな、その事業・企業の良いところの他、悪いところ、リスクを把握した上で新規事業に参入することが可能です。

 

ここまで、[買い手側からみたM&Aのメリット]についてご紹介させていただきました。

 

あるプロジェクトをする場合、ゼロベースがいいのか?M&Aがいいのか?の一つの参考になれば幸いでございます。

この記事の著者

  • 松原 良太

    ・青山学院大学経済学部 卒業
    ・オーストラリアボンド大学 大学院 経営学修士課程(MBA)修了。
    ・財団法人日本M&Aアドバイザー協会 代表理事
    ・株式会社ビザイン 代表取締役パートナー
    ・AMD capital management 株式会社 代表取締役
    ・株式会社ビザイン・ファミリー・アドバイザーズ 取締役
    ・近著(共著):この1冊でわかる-M-A実務のプロセスとポイント

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