コラム

  1. ホーム
  2. > コラム
  3. > M&A(事業承継)
  4. > 今こそ子会社・自社事業の整理再編を考えてみる

今こそ子会社・自社事業の整理再編を考えてみる

今年に入ってからのメルマガで、昨年2021年は、コロナを主因とする事業の見直しで、子会社の売却相談が増えたとお伝えしたと思います。

 

その傾向は、今も続いています。もう少し詳細に表現すると子会社だけではなく、ノンコア、不採算或いは優良(キャッシュを生んでいる)な事業の売却の相談も増えています。

 

いずれにしても、コロナという不測の事態により、事業の見直しを検討した結果です。本日は、これらの子会社・自社事業の整理再編の手法とメリットについて考えてみたいと思います。

手法

子会社を売却する場合は、当然ながら、親会社が持っている対象子会社の株式の全て(100%)を株式譲渡するというのが最も多く採用されます。

 

しかし、その他にも、100%ではなく、一部を売却する或いは、対象子会社に出資をしてもらい共同で対象子会社の運営を図るケースなどもあります。また、複数子会社の合併や、別親会社の子会社同士を合併させる・統合するなど再編が行われるケースもあります。

 

自社事業を売却する場合は、事業譲渡が最も多く採用されますが、ケースによっては、売却したい自社事業を会社分割して、一旦本体の子会社(或いは関係会社)として分割し、その分割会社を株式譲渡する方法を採用する場合もあります。

 

事業譲渡が移転する契約などの新規再契約などの手続きが煩雑なのに対して、会社分割は、契約や許認可を包括して分割会社に移転できるメリットがあります(反面、事業譲渡に比べて時間を要する)。

メリット

いくつかに細分化することも可能ですが、一言でいうと”選択と集中(本業やコア事業への集中)”です。

 

副次的効果としては、当然 売却による収入・管理コストの削減もありますが、なんと言っても不採算或いはノンコア事業を切り離すことで、主力事業に経営のリソースを集中できることが最大のメリットです。

 

子会社・自社事業の整理再編は、弊社への相談が増えているだけではなく、所謂上場企業でも実際に増えています。

 

ここ最近のこのような流れ(トレンドといってもいいと思います。)の主要は背景・きっかけは新型コロナウィルスのパンデミックだったかもしれません。

 

しかし、

 

  • 低成長
  • NEXTコロナがいつでも起こる可能性
  • 気候変動地震などによる自然災害

 

などを考えると、今回のような子会社・自社事業の整理再編は、全ての事業者にとって必要なものだったかもしれません。

 

嘗ては有効であったリスク分析のための多角化が、今後はリスクになる。今だからできる、今だからすべき、不採算、ノンコアの子会社・事業の整理再編について一度考えてみてはいかがでしょうか。

この記事の著者

  • 松原 良太

    ・青山学院大学経済学部 卒業
    ・オーストラリアボンド大学 大学院 経営学修士課程(MBA)修了。
    ・財団法人日本M&Aアドバイザー協会 代表理事
    ・株式会社ビザイン 代表取締役パートナー
    ・AMD capital management 株式会社 代表取締役
    ・株式会社ビザイン・ファミリー・アドバイザーズ 取締役
    ・近著(共著):この1冊でわかる-M-A実務のプロセスとポイント

新商品のご案内

実際にエクステンドで手がけた
再生事例を紹介!

 

・資金繰り改善・資金調達
・業務改善・粉飾決算
・M&Aなど

→ 詳細・ご購入はこちら
金融機関紹介実績No1
支援機関
contents
  • 事業再生
  • M&A
  • よくある質問
  • 実際の事例集
  • オンラインショップ
  • 会社概要

一人で悩む経営者へ
後悔しない決断を一緒に見つけましょう