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事業承継計画の策定は関係者間で意識の共有化を図ることに重きをおく

改めて計画とは何ぞや、と感じて頂きたいと思います。それは、自分がこうしたいという意思の表現であり、他人からとやかく言われるものではありません。

 

自分が前向きにそうだと思ったことが計画なのです。しかし、企業運営においては、そうもいかないことが多々あります。

事業承継計画の策定プロセス

設定した中長期目標を踏まえ、資産・経営の承継の時期を盛り込んだ事業承継計画を策定します。

 

具体的な策定プロセスの概要は以下のとおりですが、成果物としての事業承継計画書の作成自体を目的とするのではなく、策定プロセスにおいて現経営者と後継者、従業員等の関係者間で意識の共有化を図ることに重きをおくことが重要です。

自社の現状分析

把握した自社の現状をもとに、次世代に向けた改善点や方向性を整理します。

今後の環境変化の予測と対応策・課題の検討

事業承継後の持続的な成長のためには、変化する環境を的確に把握し、今後の変化を予測して適切な対応策を整理することが望ましいです。

事業承継の時期等を盛り込んだ事業の方向性の検討

自社の現状分析、環境変化の予測を踏まえ、現在の事業を継続していくのか、あるいは事業の転換を図っていくのかなど、事業領域の明確化を行います。

 

さらに、それを実現するためのプロセスについても具体的なイメージを固めていきます。その中には、事業承継の時期や方法を盛り込みます。

具体的な目標の設定

中長期目標の内容について、売上や利益、マーケットシェアといった具体的な指標ごとの目標を設定します。

円滑な事業承継に向けた課題の整理

以上の分析・整理を踏まえ、後継者を中心とした経営体制へ移行する際の具体的課題を整理します。ここでは、考え得る必要なアクション(専門家への相談、資金調達)についても盛り込んでおくと、より実効的な計画策定が期待できます。

この記事の著者

  • 野上 智之

    公立大学法人北九州市立大学卒業、大手システム会社を経て、教育研修会社での新規部門立上げや西日本責任者としての実践により、収支損益の黒字化と人財育成がなければ、企業は元気にならないという強い信念のもと中小企業に特化した経営コンサルタントに転身。現在も10社を担当し各地でセミナーや研修を実施したり、地域金融機関との連携を実施。行政書士試験合格、宅地建物取引士、動産評価アドバイザー(TAA)、中小企業庁ミラサポ専門派遣登録専門家、プッシュ型事業承継支援高度化事業登録専門家(中小企業庁)、再生支援ネットワーク会議メンバー(広島)

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