粉飾決算は早期に解消しないと抜け出すことは困難になる
今回は企業の倒産件数が今年も増えていますが、会社が資金調達を受けやすくする為に故意に赤字を黒字化する、実際の売上高をより多くして決算内容を良くする粉飾決算についてお話をします。
今年度1月から9月までの粉飾倒産は前年同期比28%増の74件でした(資料:帝国データバンク、負債総額10百万円以上)。業種別で一番多かったのが「建設業」、次に多かったのが「卸売業」です。業歴別では「30年以上」が一番多く、次に多いのが「20~30年未満」です。
最近、銀行に条件変更(返済猶予申請)や融資を申込みする際、銀行が決算内容を精査する時に発覚しています。銀行は今まで以上に決算書数字を精査し、起業実態を把握してくると思います。
粉飾決算のパターンは、
- 売上高の過大計上
- 費用の過少計上
- 棚卸資産の過剰計上
- 簿外債務の存在
- 減価償却費の未計上
- 子会社・関連会社等を活用した循環取引
今回限りだけと軽い気持ちで行った粉飾決算は早期に解消しないと粉飾決算から抜け出すことは困難になり、元に戻すことが出来なくなります。
元に戻さない限り、会社が抱えている問題点を先送りにしている状況が続きます。そのような状況に陥ると決算内容を正確に把握することが出来ず、誤った企業経営を進めていく恐れが生じます。
粉飾決算をして資金調達が出来たとしても、実際は赤字なので資金は徐々に減っていきます。このような状況が続くと借入金は毎年増加し、遂には融資が受けられなくなるケースが多いのが現状です。
決算書数字を調整すると、他の勘定科目にしわ寄せがいくのでその勘定科目の数字が目立ちます。そのうちに異常な数値が金融機関の担当者に気付く要因になります。
※粉飾決算をした場合、最初に決算書を正しく修正することで実体の決算数字を把握することから始めます。実体を把握することで経営改善する問題点が抽出されます。次に具体的な改善策を検討・実施する方向性で対応して下さい。
粉飾決算でどう対応していいか困っている、資金繰りが厳しい、銀行返済が負担になっている等の悩んでいる企業は、お気軽にご相談ください。
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