銀行員の勧めで金融商品を買ってはいけないのは本当?
資産運用が勧められる世の中
今も昔も「勧められて(金融商品を)買ったけれど、損失ばかりになって、、、」という愚痴はなくなりません。
証券会社なら株、保険会社なら保険といった具合に、金融機関はそれぞれ金融商品を取り扱っています。特に銀行では融資以外に金融デリバティブ(金利や通貨スワップ、オプション等々)をはじめ、今世紀になってからは投資信託や保険商品も窓口販売を始めています。
昨今、将来訪れるであろうインフレ・利上げを踏まえ(8/7に日銀は早期の追加利上げについて否定的なコメントを出しましたが、これは短期的な対応として)資産運用を勧める流れが強まっています。仮想通貨への投資ブームは一段落しているように見えますが、株・債権・通貨・不動産・金・先物をはじめ数々の投資商品の宣伝を見るようになりました。
昔と異なり、企業CMだけではなくyoutuber等による紹介や「おすすめ」の形をよく見るようにはなっていますが、、
資産運用自体は、私としても特に否定する理由はございません。が、問題なのはやはり、トラブルが多すぎることでしょう。
なぜ金融業界自身のおすすめは危険なのか
今(2024年8月初頭)、リアルタイムで株式は歴史的な乱高下を繰り広げており短期でレバレッジを効かせた運用をしている方は大きな変動を起こしているかもしれませんがここでは短期運用は一旦度外視させていただいた上で金融商品は、金融機関の方から勧められただけのものは原則止めておいた方がいい、と申し上げておきたいのです。
ご自身で興味があって、かつ勧められたものを自己責任で、ということであればもちろん構わないわけですが、金融機関側からの情報に依存しては危ないのです。
なぜかと言いますと「金融機関は顧客のために行う市場取引において、金融機関自身は原則損をしない」ためです。
例1
顧客から、Aという金融商品を買う受注をしたとします。
金融機関はAを市場から購入し、手数料を乗せて顧客に販売します。
Aのリスクは顧客が負うので、金融機関は手数料を得るのみです。
例2
顧客から、Bを買ってCを売る(例えばスワップのような)受注をしたとします。
金融機関は手数料を乗せて顧客に販売しますが、同時に顧客に関係のないところで市場へBを売ってCを買う、逆の取引をします。
そうなると、金融機関にリスクがあっても逆の取引で必ず相殺されるため、取引合計として金融機関は損をしません。残るのは顧客から受け取る手数料のみです。
つまり、金融機関としては「顧客が取引をしてくれれば手数料がもらえる」(正確には少し違うのですが、現場の予算・目標設定ではことさらにこうなりがち)ため、おすすめする商品が将来どうなるかよりも、目の前の新しい取引をしてくれるかどうかの方が大事なのです。
やりすぎた場合、顧客そのものを失ってしまうことになりますが、一部の優れた担当者の方以外は、足元のノルマ達成のために顧客ではなく手数料を見てお仕事をしている、これが金融マンの実情です。
従って、金融マンのおすすめで金融商品を購入することは私としましては非推奨です。あくまで、ご自身の必要性を鑑みた判断であるべきでしょう。
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