コラム

  1. ホーム
  2. > コラム
  3. > 銀行とのつきあい方
  4. > 【注意】悪質過ぎるM&A買い手が横行している

【注意】悪質過ぎるM&A買い手が横行している

2024年5月、中小企業庁から「昨今の中小M&A市場における動向を踏まえた要請について」が発表されています。

 

⇒【関連記事】中小企業庁からM&A専門業者への要請内容はこちら

 

M&A専門業者(仲介者・FA)による不適切な広告・営業行為について、不適切な譲り受け側についての注意喚起について、中小企業への周知・注意喚起とともに問題や疑問があった場合には「M&Aの支援機関登録制度」における「情報提供窓口」への情報提供を求めています。

 

については不適切な営業行為に対して、「不要である」ことを明確にすることで対処が可能、企業側の直接的な損失は回避もできるのでしょうけれどもについては「一部報道において、譲り渡し側の経営者保証を引き受けることなく、譲り渡し側の現預金等の資産を移行し、譲り渡し側の支払いに問題を生じさせ、倒産に至らせるといった行為を複数回にわたって実施した不適切な譲り受け側の存在が指摘されています」とあり、要するに

 

  • 買い手側が株式を買収する
  • 売り手側代表取締役は留任しているが、連帯保証は解除されるわけでもなく、買い手側に移行するでもなくそのまま残っている状態
  • 買い手側が株主権限を振りかざして、売り手側企業の現預金を持ち出す
  • 売り手側企業が経営危機に陥る

 

という図式でして、残念ながら私のお手伝いしている企業においても、この被害にあっている会社が存在しています。現在訴訟も含めて戦う方向ではありますが、どうしてこのようなことが発生してしまうのかは確認しておきます。

売り手側も、買い手側の財務情報を吟味しよう

M&Aにおいては一般に買い手企業の方が立場は強くデューデリジェンスと呼ばれる実態把握、分析も買い手側が売り手側を値踏みするために行われることが一般的です。一方、売り手側は買い手側の実態をよく知らないまま「金額や条件に納得ができれば」M&A契約に至ってしまうのが実情であり、ここに問題が潜んでいるのです。

 

株式を渡してしまったが最後、悪質な株主が何をしてくるのか分かったものではないのです。実際、一方的に代表取締役が株主(買い手)によって解任され、数ヶ月の内に数千万円以上の現預金を買い手ホールディング会社に根拠なく送金された企業もいらっしゃいます。

 

真っ当な買い手も当然たくさんいらっしゃいます、その中での悪質な手口はあまりにも酷いものですが、承継に際しM&A(株式や事業を売る(譲り渡す))ことを考える経営者様におかれては買い手(譲り受け)企業のことを十分に理解してからでないとどんなにいい条件であってもM&Aを行ってはいけない、万一疑問が生まれた場合は、弊社を含む専門家へ相談をする、とご認識下さい。

 

M&Aが経営者の有力な出口の一つであることは間違いありません、そこで騙されたなんて言語に絶するものであります、こんな被害は増えてはならないのです。

 

エクステンドでは、経営者様からの無料相談を受け付けています。新たな資金調達を得たいや返済・資金繰りが厳しいなどのお悩みでしたらお気軽にご相談ください。まずは下記バナーより「無料相談」をご利用ください。

この記事の著者

  • 今野 洋之

    1998年さくら銀行(現三井住友銀行)入行。6年間で一般的な融資から市場取引、デリバティブ等広範な金融商品を多数取扱う。その後、企業側での財務経理責任者としてM&Aを実施、フリーとしての活動を経て2008年に当社入社。 相談・面談件数は全国で1100件以上、メルマガや雑誌等の記事執筆からメディアからの取材対応も多数。 一般的な金融取引の見直し、借入の無保証化、銀行取引の見直しによるコスト削減を一企業で年間8百万円以上達成。 粉飾開示と同時の返済条件変更依頼、条件変更中の新規融資実行も多数実施し、変則的な条件変更(一部金融機関のみの条件変更)の実行や、事業譲渡による再生資金の調達、事業を整理する企業の上記を全て、法制度・コンプライアンスの抵触なしに履行。

新商品のご案内

実際にエクステンドで手がけた
再生事例を紹介!

 

・資金繰り改善・資金調達
・業務改善・粉飾決算
・M&Aなど

→ 詳細・ご購入はこちら
金融機関紹介実績No1
支援機関
contents
  • 事業再生
  • M&A
  • よくある質問
  • 実際の事例集
  • オンラインショップ
  • 会社概要

一人で悩む経営者へ
後悔しない決断を一緒に見つけましょう