短期継続融資(単コロ)の1年後の継続は確実に行われるの?という質問
「短期継続融資の継続は、確実に行われるのでしょうか?」
今後の融資の形として、短期継続融資(単コロ)への着目が行われていることは、本メルマガ等でもお伝えしてきましたがこのようなご質問やご相談が増えています。
今回は短期継続融資の継続について考えをお伝えしていきたいと思います。
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【銀行とのつきあい方Q&A】「短期継続融資を銀行が継続しない場合、資金難になるが、その不安を抱えても短期借入の方が良いでしょうか?」のQ&A動画もあわあせてチェックしてみてください。
短期継続融資(単コロ)への着目
短期継続融資を改めて言い直せば
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- 正常運転資金(貸借対照表上の受取手形+売掛金+棚卸資産―支払手形―買掛金)相当額は、企業が正常に事業を運営している限り経常的に必要とする運転資金であり、元本の返済を必要とせず利払いのみで継続、融資金額としての増減も正常運転資金の増減に連動させることで企業の運転資金を確保できるようにする
- 最終的には、企業を清算する際に、最後の受取手形や売掛、棚卸の回収資金が返済原資となるが、売掛や棚卸を担保に準ずるものとして捉えることができるため、融資形態としてはプロパー・無担保(・無保証)であることが原則になる
といったものです。実際のところ、前世紀では当たり前にあったものですが、金融検査マニュアルからの脱却に伴い、過去のあるべき融資の形に回帰しよう、というところでしょうか。
期日時に更新が約束されないのではないか?
短期継続融資の概念は、企業の運営にとっても合理的です。大半の企業が融資の返済に苦しんでいるのは、この短期継続融資分も分割返済つきの長期借入とすることで毎月の元本返済額が増え、キャッシュフローを圧迫しているためだから、です。
この意味では、多くの企業が導入して欲しい、と私も願っておりますが、上記のご質問をされる経営者様の心配は「短期融資である以上、期間は1年以内だが、期日に継続はできないので返してくれ、と言われたらどうするのか?」という内容です。契約上は、確かに仰る通りです。
昔、短期継続融資が機能していた時はどうだったのか、というと、、、実のところ「そんな心配を企業側はほとんどしていなかった」のが実情です。それこそ企業と銀行の信頼関係であり安心感でした。
今一度銀行を信じて、と自信をもって申し上げることができれば簡単ですが、前世紀末に何十万社以上という企業がプロパーでの短期運転資金融資をマル保長期に置き換えることを余儀なくされ、以降崩壊した企業と銀行の信頼関係を一方的にただ信じろというのも難しいのが現実です。
経営者の納得をもっての移行でよいが、最終的には向かうべき
銀行から見ると、短期継続融資は銀行としてのプロパー融資の増加・維持を目指す限り、やらねばならぬものではあります。何しろ、他に合理的に新たに融資をする方法はないのですから。
金融検査マニュアルから脱却した融資の考え方は「メインバンクは企業の成長を後押しする、メイン融資先への融資を簡単に引き上げるようなことをしても、自らの融資先がなくなるだけであり、最終的に銀行自らも存続できなくなる」ことにあり、必要であれば赤字補てん資金等の追い貸しだって可能です。
問題は、これらを加味して「メインバンクと信頼関係を構築する中で導入するもの」である、ということで、ただただ短期継続資金に変えることを目的にするのは少し再考した方がよいでしょう。
メインバンクを定め、先方からも自分がメインバンクであり御社を支える、という認識をもっていただいた上で、双方の納得の中で構築するべき、ということです。
できれば、短期継続融資の契約形態が単なる1年以内ではなく条件付きにせよ「更新は1年毎だが、契約としては5年」みたいな形になればいいのですが、残念ながら現状でこの形はありません。
ただし、私のお手伝いしている企業でも、時間をかけながらでも短期継続融資を導入している企業は確かに増えており、最終的にはかなり多くの企業が導入すると確信しています。
自社において今すぐなのか、銀行との対話をより深めるべきなのかご不安があるようでしたら、是非一度弊社にご相談していただき、状況を確認いただければ幸いです。エクステンドでは無料相談を承っております。短期継続融資での資金調達を検討したい、銀行対応に不安がある方は下記バナーの「無料相談」をご利用下さい。