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自己資本と他人資本のバランスが分かる財務レバレッジついて

今回は、適切な経営を行っているか判断するのに役立つ、自己資本と他人資本のバランスが分かる財務レバレッジついてお話をします。

 

財務レバレッジ=総資産÷自己資本(単位:倍)

 

自己資本比率は有名で知っている方が多いですが、財務レバレッジは認知度が高くありません。財務レバレッジは、自己資本比率の逆数です。財務レバレッジが高くなれば、自己資本比率は低くなります。

 

財務レバレッジは総資産が自己資本の何倍になるかを示しているのに対して、自己資本比率は総資産に占める自己資本の割合です。

 

新型コロナウィルス禍で借入金が増加しているので、この数字は増加傾向にあります。財務レバレッジの目安は業種毎で異なりますが、約2~3倍程度です。

 

全業種平均の財務レバレッジは2.55ですが、業種別に見ると以下の数字になります。

資料:中小企業庁「令和3年中小企業実態基本調査」

 

  • 宿泊、飲食サービス業:7.15
  • 小売業:3.18
  • 卸売業:2.60
  • 建設業:2.28
  • 製造業:2.17

 

財務レバレッジが低い会社が単純に良い会社とも言い切れず積極的な経営を行っていない可能性のケースもあります。ただこの指標が高すぎると、借入金の返済等で資金繰りを圧迫する恐れがあるので注意が必要です。

 

借入する時や事業を拡大する際に、利益がどの位獲得できるか、返済負担に耐えられるかどうか等総合的な判断をする時に財務レバレッジの数字を参考にして下さい。

 

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この記事の著者

  • 井上 貴裕

    東京の地方銀行に15年間勤務。主に中小企業を対象に、担当者として常時100社前後を担当し、多くの取引先と接し、企業の成長・発展に貢献。事業再生支援・財務分析による経営改善等幅広い業務に携わり、資金調達、金融機関との交渉に強みを持つ。長年勤務し身に付けた業務・知識・経験により、金融機関との良好な関係作り、資金調達の支援、銀行が要望している資料作成は熟知している。500社以上の経営者様の相談を受け、解決手段を1000案以上の提案している。

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