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販売不振の中で、取引先数社に依存しているとリスクが高い

今回は、倒産の実績推移状況や特定の取引先に依存する悪影響についてお話をします。

直近(4年間)の倒産状況実績推移は下記の通りです(負債額1千万円以上)

・倒産状況  ・件数(件)  ・負債総額(億円) 〔カッコ内は前年比〕

 2019年  8,383(+1.8%)  14,232(△4.2%)

 2020年  7,773(△7.3%)  12,200(△14.3%)

 2021年  6,030(△22.4%) 11,507(△5.7%)

 2022年  6,428 (+6.6%)   23,314 (+102.6%)

(資料:東京商工リサーチ)

 

倒産件数は3年ぶりに増加しましたが未だ6千件台で、今年に入っても前年同月比は増加しているので、今年は厳しい1年になると思います。

 

倒産の原因は、販売不振、原材料の高騰等コスト増加、売掛金の回収不能、人手不足、放漫経営等があります。販売不振の中で、取引先数社に依存しているとリスクが高いです。

特定の取引先に依存する悪影響

  1. 取引先の業績が悪化すると、自社も影響を受ける
  2. 受け身の営業になりやすく、営業力が低下する
  3. 新規取引先開拓や商品開発する必要性が低くなる
  4. 取引先との関係悪化を恐れて、価格交渉力が弱くなる
  5. 取引量増加を理由に値引きで、利益が減少する

 

特定の取引先に依存しないためには取引先の分散を図ったり、新規取引先を増やしたり、他の事業分野へ進出する等があります。

 

また、全体の売上計画を決める際に取引先別の売上計画も立て、取引状況のバランスをチェックします。取引先の業績等の信用情報も定期的に把握していく事は重要です。

 

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この記事の著者

  • 井上 貴裕

    東京の地方銀行に15年間勤務。主に中小企業を対象に、担当者として常時100社前後を担当し、多くの取引先と接し、企業の成長・発展に貢献。事業再生支援・財務分析による経営改善等幅広い業務に携わり、資金調達、金融機関との交渉に強みを持つ。長年勤務し身に付けた業務・知識・経験により、金融機関との良好な関係作り、資金調達の支援、銀行が要望している資料作成は熟知している。500社以上の経営者様の相談を受け、解決手段を1000案以上の提案している。

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