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安定的な資金調達を確保できるメインバンク制について

今回は、銀行取引のメインバンクについて、お話をします。

 

メインバンクとは、企業が取引している金融機関の中で、銀行借入残高が一番多くて、企業が主力としている銀行の事を言います。企業の会社業績が厳しくなった時にメイン銀行が支援を行うのが一般的です。日本特有の制度でもあります。

 

最近は、取引銀行の各融資残高が均等額に近く、どの銀行がメインバンクか分からない企業も一部にあります。

 

中小企業は、地方銀行・第二地方銀行をメインバンクにしている企業が多いです。売上規模が大きくなるにつれて、都市銀行をメインバンクに移行する企業が増えます。

 

メインバンク制には、メリットとデメリットがあります。

メリット

  1. 安定的な資金調達を確保できる
  2. 業績が悪化した時、支えてくれる可能性がある
  3. 融資以外の色々な情報を貰える

デメリット

  1. 融資金額に限度がある
  2. 銀行の影響力を大きく受ける可能性がある
  3. 金利引き下げ等交渉が厳しくなる

 

去年11月施行の改正銀行法により、銀行による直接関与を制限できる持株会社化を条件に、他業参入規制を大きく緩和してから、地方銀行の動きが活発化しています。有力地方銀行が一斉に持株会社に衣替えしています。

地方銀行の再編パターン

  1. 合併
  2. 持株会社
  3. 資本業務提携

 

事業を続けていく中で、銀行との取引は避けて通れない重要な取引です。今後、メインバンクをどの銀行にするか選択していく必要があります。既存メイン銀行は、御社にとって適正かどうか、今一度見直しを行い、将来を考慮した銀行取引をしていきましょう。

 

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この記事の著者

  • 井上 貴裕

    東京の地方銀行に15年間勤務。主に中小企業を対象に、担当者として常時100社前後を担当し、多くの取引先と接し、企業の成長・発展に貢献。事業再生支援・財務分析による経営改善等幅広い業務に携わり、資金調達、金融機関との交渉に強みを持つ。長年勤務し身に付けた業務・知識・経験により、金融機関との良好な関係作り、資金調達の支援、銀行が要望している資料作成は熟知している。500社以上の経営者様の相談を受け、解決手段を1000案以上の提案している。

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