【Part.1】6年後を目指して中小企業向け金融政策の常識が変わる
水面下で進む、金融庁の抜本的な改革
2022年7月、再び新型コロナウイルス感染症の新規感染者数が増加という気になるニュースも出ていますが、さすがにもうウンザリしてしまうのもやむを得ないものです。
それでも、アフターコロナに向かって中小企業も事業継続可能か否かの決断を続けていかなくてはなりませんが
「政府(金融庁)は、中小企業をどうしようと思っている?」というのがここ1年は見えにくかった、というのがお恥ずかしいことに私にとっても本音でした。
具体案が見えない中で、少ない情報から推測していく、そんな状態だったわけですが、今回関係各位の協力の元金融庁が今後どのように進めていく構想なのか把握することができました。
近いうちに、体系的に全体像をお知らせする機会もあるでしょうけれども、速報的にポイントを本メルマガでもまとめていきたいと思います。
債務超過=融資はできない、ではなくなる
今回は、このポイントになります。貸借対照表の純資産が実質でプラスか、マイナスかは融資判断においても極めて重要な材料なことは広く知られています。
純資産のマイナス=債務超過は債権者である銀行にとっては融資の貸倒れが発生することに繋がるため、銀行は融資ができなくなるわけです。
この事実は変わりません。が、考える切り口を変えてみればどうでしょうか?
債務超過で、貸倒れ懸念がある倒産すれば本当に貸倒れになってしまう
→ならば、倒産しないように必要な融資を貸し増しすればいい
複数の銀行や保証協会の合意が要る
→メインバンクがすべてやればいい
メインバンクがそう上手くやってくれるだろうか
→銀行にとっては融資額増加のまたとない機会債務超過=融資できない、という固定観念が邪魔しているだけ
これが、これからの考え方の基本ロジックになります。
根底から変わる金融行政に向けて
本当のところ、もっと多くの概念があるのですが、上記のポイントからだけでも
- 債務超過に対する考え方・評価の変更
- 新規融資の可否判断に対する考え方の変更
- メインバンク制の変更、強化
が見て取れます。本メルマガは、金曜日が私の担当ですが今後本件について
- いつから始まるのか
- どのように始まるのか
- 内容のより細かい解説
など、今後しばらくはこのテーマでお送りしようと思います。「真に経営努力を続ける企業に、より将来の支援が得られるように」新しい常識が皆様にお役に立てたら幸いです。
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