社長の目指す会社の状態を理解できる社員と理解できない社員
人にはいろいろな判断基準がありますが、素晴らし成績を残している人とそうでない人の差は、もっている能力以上にイメージ力ではないかと思っています。
会社の業績数字は左脳で分析し、イメージや直観は右脳で捉えます。
未来のイメージ
私 :「社長、中期計画を策定するにあたり、どのような会社を目指しましょうか。」
社長:「今期売上高の120%成長だな。」
私 :「売上が伸びている会社とは、どのような会社ですか。」
社長:「それは、営業が頑張っている会社だよ。」
私 :「社員へも、このように伝えますか。」
社長:「当たり前だよ。」
このような会話は、大なり小なりどこにでもあります。しかし、この会話だけで社長の目指す会社の状態を、理解できる社員と理解できない社員に分けた場合、殆どの社員は理解できません。つまり、社長はいつも数字ばかり言ってと、不満になるのです。
それは、何故でしょうか。
売上や利益が出た時にどのような状態、環境になっているかというイメージが、社長から社員へ伝わっていないからです。そして、そのイメージは、曖昧でなく、はっきりと思い描けるプラスのイメージでなければなりません。
このようにいうと抽象的に感じるかと思いますので、私が市民マラソン大会(フルマラソンではありませんが)に参加した時のたとえ話で説明します。
走っているとき何度か足が痛かったり、息苦しくなったり、のどが渇いたり、辛くてレースを止めたい時がありました。その時に何を思い、イメージするかです。思う内容で今の辛さが更に辛くもなるし、和らいだりもします。
私は、このように思いました。
「観客やボランティアの方の声援に応えず、レースを途中で止めることは本当に申し訳ない。もう少し頑張ろう。また、このレースに参加したかったが抽選で漏れた方にも申し訳ない」と。
そして、次にこのようにイメージしました。
「その先のゴールでは、今以上に何百人もの方が声援をおくってくれ、ものすごい歓喜に包まれているだろう。そして、その歓喜という見えない輪の中を通り抜け、ゴールするだろう。その時、目の前に1人でもランナーがいたら最後の力を振り絞って、その人を抜いてゴールしよう。ゴールした時、色んな方から、おめでとう、頑張ったね、と笑顔で声をかけられるだろう。」
そう思うと、なんだか嬉しくなってきました。特に周りの人達が、笑顔になっているのがとても嬉しく思えました。
もし、このような考えやイメージ、感情がなく、目標タイム1時間を切らなかったら駄目というドライな目標だけだったら、恐らく途中でレースは止めていたと思います。人は、未来のイメージで動くものです。是非とも、社長も社員に我社の明るい未来イメージを伝えていただきたいと思います。
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