黒字のうちに会社を清算するメリットを教えていただけますか?
- 会社売却
黒字会社の清算とは?
会社清算について、「経営が黒字のうちに会社を清算したい」という相談をされる経営者の方がいらっしゃいます。
このように、会社を清算するのは債務超過の場合だけではありません。
後継者の不在や市場事情によって事業の継続を断念するといった、黒字会社における清算は少なくないのです。
「でも、黒字会社を清算すると法人税がかかるんでしょう? 黒字会社を清算するメリットはあるの?」このような疑問を思い浮かべる方もいらっしゃるかもしれません。
赤字会社では清算後に財産が残らないため、多くの場合法人税の課税がないというメリットがあり、赤字になってから清算をする方が良いのではないかという考えもあります。
では、黒字会社を清算するメリットとは一体どのようなものでしょうか。
黒字会社の清算とそのメリット
黒字会社を清算する場合の大きなメリットは、余剰資金があることです。そのため、まず、赤字会社での清算のように債権放棄などで取引先に迷惑をかけるといったことはありません。
また、清算前の余剰資金により従業員への退職金を出すといった、余裕のある対応も可能になります。
さらに黒字会社であれば清算に伴い株主へ資本金返還や余剰金の分配が行われます。これにより、会社清算後にも経営者の手元に現金が残るため、会社清算後の生活をスムーズに進めることができるのです。
一方で前述のように、清算所得に対する法人税の支払いといった、黒字会社で清算するデメリットもあります。
会社の清算においては、清算におけるメリットとデメリットを比較し、その上で黒字会社で清算するかどうかを決定しましょう。