会社廃業を進める手順について教えてください。
- 廃業
会社廃業の手順とは?
「うちの会社には跡継ぎもおらず、もう廃業しようと思います。会社廃業の手順について教えていただけませんか?」
先日、このような依頼をお客様よりいただきました。
会社の業をやめて廃業する場合には、解散の宣言だけでなく、精算や登記などの会社廃業の手続きが必要になります。
そのため、会社の廃業には最低でも2か月の期間が必要です。ここで、会社廃業の手順についてご紹介しましょう。
会社廃業の手順1.会社解散の議決
まず、株主総会などで会社解散の議決を行ない、清算人(主に取締役)を決定します。
会社の解散が決定すると、取締役は退任し、会社は営業取引ができなくなるため注意が必要です。
この廃業が決定し解散議決が行なわれた日から2週間以内に、法務局へ登記申請を行ないます。
会社廃業の手順2.精算手続き
清算人は会社の資産を整理して、債権回収や資産の換価、債務支払を行ないます。その後、残った資産については出資者への分配が行なわれます。
また、債務超過にある会社については破産手続や特別精算による精算を行なわなければなりません。
この場合は破産管財人や裁判所の監督によって精算が行なわれるため注意が必要です。
会社廃業の手順3.精算結了登記
精算終了後、決算報告書に株主総会などの承認がでれば、精算結了を法務局へ登記申請を行ないます。
ただし、これには官報公告掲載日から2か月の経過が必要です。登記が完了すれば会社廃業の手続きは終了です。
ちょっと待った!会社廃業の手順を進める前に
このように会社廃業の手続きを行なった法人は消滅して、復活することはできません。積み重ねた社歴やノウハウも廃業により消滅し、大きな損失となります。
その前に一度、専門家に相談し、M&Aなど別の手段を考えてみてはいかがでしょうか?
会社廃業の手順は最後の手段としてとっておくべきなのです。