M&Aにおける秘密保持契約の重要性について
- M&A全般
M&Aにおける秘密保持契約とは?
M&Aを考えている方なら、「秘密保持契約」という言葉を耳にしたことのある方は多いのではないでしょうか。
秘密保持契約とは、M&Aの交渉を行なう上でM&A仲介業者や買い手企業が、M&Aの交渉で知り得た秘密を外部に出したりしないことを約束する契約です。
特にM&Aは秘密保持に始まり秘密保持に終わる、と言われるほどM&Aにおいて秘密保持は重要な事項です。けれども「そんなにM&Aにおいて秘密保持が重要なの?」と疑問に思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。
M&Aにおいて秘密保持が重要とされるのは、大きく2つの理由があります。
まず1つ目に、M&Aの交渉では売り手企業の多くの機密事項が買い手企業に開示されるため、それを買い手企業が悪用すると売り手企業に大きな損害が出るためです。
そして2つ目に、M&A交渉中にM&Aを行なうという情報が外部に漏れると、特に売り手企業にとっては社員や取引先の動揺や不信、また金融機関からの融資打ち切りなどの最悪の事態が起こる可能性が高くなります。
これらの事態を防ぐため、売り手企業が秘密保持契約をそれぞれと結び、秘密保持を徹底することを求めるのです。
M&Aの秘密保持のために心がけるべきこと
しかし、M&Aにおいては売り手企業の甘さから情報漏えいすることがたびたび起こります。それを防ぐために売り手企業も次の点に気をつける必要があります。
1.連絡は会社の固定電話ではなく社長個人の携帯で行ない、メモの場所にも気をつける。
2.メールも通常のアドレスと別にし、直接的な内容は書かず添付ファイルにパスワードを付ける。
3.打合せの場所はなるべく自社を避けるようにする。
売り手企業の社長にとってM&Aは孤独な交渉ですが、口外しないようぐっと我慢しなければいけません。