ディストレス投資とはどのようなものでしょうか?
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ディストレス投資とは?
新しい投資先として注目を集めているプライベートエクイティですが、その一つとして話題になっているのがディストレス投資と呼ばれるものです。
これは、一体どのような投資なのでしょうか。そもそも、ディストレスは「困窮している」という意味で、破綻状態にある企業のことを表します。
つまり、ディストレス投資とは破綻寸前の企業、または破綻して経営再建を始める企業の株式や債権を購入して投資し、その後、企業が再建して価値の上がった株式を売却して利益を得るという手法です。
破綻時の株式は価値が大きく下がるため、もし再建したことにより株式価値が上がればその時に購入していた株式で大きな利益を上げることができます。
一方で企業再建に失敗してしまえばその株式は紙くずとなってしまうリスクもあり、プライベートエクイティの中でもハイリスク・ハイリターンな投資となっています。
ディストレス投資の特徴とは
ディストレス投資においても、バイアウト投資のように投資した企業に対して積極的に経営に参加し、企業再生のための方策を打つことでより確実な再建を目指すといった方法があります。
同時に、再建に失敗した場合を考慮し、一つの投資先に集中させずに投資を分散させるといったリスク回避法をとるファンドもあります。
このように、ディストレス投資は非常にリスクの高い投資であり、企業価値や再生の可能性、投資リスクを正しく見極める必要があることから、専門家のための市場であるという特徴があります。
このことから逆に一般投資家が参入しづらく、競合がおこりにくいのが利点でもある投資なのです。