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こんなことをやっていたら融資は止まる!赤字を隠すための粉飾決算が発覚し、銀行融資が停止。別会社への転貸資金が8,800万円に達し資金繰りが悪化

お客様が抱えていた課題・要望

リフォーム業および建売住宅販売を行う会社、粉飾決算や別会社への転貸(転貸資金)が原因で金融機関との信頼を失い融資が止まり、資金繰りが悪化。資金調達が困難な状況下で、事業再生の道を模索してコンサルタントに相談。

具体的な相談内容

  • 過去3年間の赤字を隠すための粉飾決算が発覚、金融機関からの融資が停止
  • 過大な借入金(約2億9,200万円)により資金繰りが限界
  • 建売住宅在庫の増加による資金圧迫
  • 建売住宅事業を維持するため、別会社への転貸資金が約8,800万円に達していた

ご相談企業様負債状況

  • 借入金総額:約2億9,200万円(8つの金融機関)
  • 短期貸付金:8,800万円
  • 建売住宅および土地の在庫:約3億800万円

ご相談企業様情報

業種

リフォーム業および建売住宅販売

年商

2億4,800万円(相談当時)

業績

営業利益1,300万円と粉飾、実際は赤字

 

経営状況の問題点

  • 粉飾決算による金融機関との信頼喪失
  • 別会社への資金転貸が原因で資金圧迫
  • 社長一人への営業依存とリフォーム事業の営業力不足

根本的な経営課題

  • 建売住宅事業の在庫増加による資金固定
  • 過去顧客への営業活動の欠如
  • 原価管理の欠如による赤字工事の受注体制

 

エクステンドの提案

リフォーム事業の強化と過去顧客営業を徹底し、利益体質への転換を図る

 

提案01

過去顧客への営業活動の徹底

過去15年間で1,500件の顧客リストの活用。

営業社員に1日5件の訪問を目標としたローラー作戦の実施。

訪問後の報告体制を整備し、次回の訪問計画も共有する体制の構築。

 

提案02

原価管理の徹底と工事採算の改善

全工事で原価を見える化し、採算が取れない工事の排除。

高い粗利益を生む小規模リフォーム工事(トイレや外壁塗装など)の優先的に受注。

安請け合いを防ぎ、適正価格での工事の実施。

 

提案03

金融機関との信頼回復条件交渉

コンサル同席での粉飾決算の事実の開示し、リスケジュール交渉の実施。

借入金返済額の見直し(例:毎月の返済額を大幅に削減)。

定期的な経営改善の進捗報告で金融機関との信頼の構築。

 

提案04

営業体制の改革

社長依存を解消し、営業社員を主体とする営業活動の強化。

営業活動の成果や計画を報告する仕組みの導入。

営業社員に具体的な訪問件数と目標の設定。

 

提案05

建売住宅在庫の圧縮

既存の建売住宅在庫を優先的に販売し、資金回収の加速。

新規在庫の購入を制限し、借入金の増加の抑制。

 

提案06

利益重視の経営方針への転換

売上規模に固執せず、利益率を優先する経営方針の採用。

粗利益を重視した受注選別とコスト削減の実施。

 

提案07

組織内コミュニケーションの強化

営業活動の進捗を共有するため、社員間の報告と計画立案の徹底。

社員一人ひとりの役割を明確化し、適正配置を推進。

 

コンサルの成果

STEP01

売上:約1億4,600万円に減少(黒字化)

コンサル指導により、粉飾決算を廃止し、実態に即した経営を行うことで、売上規模の縮小を余儀なくされました。しかし、赤字だった状況から営業利益1,000万円を確保し、健全な利益体質に転換しました。これにより、粉飾決算を必要としない安定経営の基盤を確立しました。

STEP02

借入金:約1億5,400万円に削減

建売住宅の在庫(約3億800万円)の処分を進めることで、借入金を約2億9,200万円から1億5,400万円に削減しました。金融機関との関係改善により、一部の借入金を増額した返済計画でリスケジュールに成功。これにより、過剰な債務負担を軽減しました。

STEP03

過去顧客1,500件への営業活動強化で黒字回復

過去15年間にリフォームや建売住宅で取引のあった顧客1,500件に対し、ローラー作戦を展開。営業社員5名による訪問営業を徹底し、年間200件の受注を目標に活動を進めました。結果、黒字化への大きな推進力となり、リフォーム業のリピーター率を向上させました。

STEP04

効率的運営:粗利益を重視した小規模リフォーム工事での収益向上

トイレやキッチン、外壁の塗替えなど、粗利益率が高い小規模なリフォーム工事に注力。これにより、売上規模が小さくとも安定した利益を確保しました。併せて原価管理を徹底し、赤字工事を排除することで利益率を向上。利益を優先した受注体制を構築することで、事業の健全化を達成しました

コンサルタントの率直な感想

経営改善のプロセスを次の3つの柱で進めました。

 

1. 過去顧客営業の徹底

1,500件にのぼる過去のリフォーム・建売住宅の顧客リストを活用し、営業社員による訪問営業を強化しました。ローラー作戦を展開し、営業社員が1日5件を訪問する計画を立てました。この「地道な営業」が、リフォーム業の安定収益化につながりました。

 

過去の顧客に定期的な接触を図ることは、リピート販売につながり、営業効率を大幅に高めました。営業社員の地道な活動が功を奏し、会社全体の雰囲気も明るくなったのは大きな成果です。

 

2. 原価管理体制の導入

赤字工事が多かった状況を改善するため、徹底した原価管理を導入しました。すべての工事で原価を見える化し、採算が合わない受注を排除する仕組みを作りました。これにより粗利益率が大幅に改善し、小規模ながら利益率の高い工事へのシフトが可能になりました。

 

原価を把握していない状態では、いくら受注を増やしても赤字が拡大するばかりです。見える化を通じて無駄を省き、利益を生む仕組み作りに注力しました。

 

3. 金融機関との関係改善

粉飾決算を行っていた経営状態を正直に開示し、金融機関に信頼を取り戻すことを最優先しました。リスケジュール交渉を通じて借入金返済の負担を軽減し、融資条件の見直しを実現しました。また、定期的な進捗報告を行い、金融機関との良好な関係を維持しました。

 

金融機関との信頼回復は非常に難しい課題でしたが、正直な姿勢と計画的な返済により関係改善を果たしました。これにより、経営の安定性が確保されました。

 

これらの3つの柱が、社長の利益重視の経営方針へと意識を転換したことで、営業社員への指導が強化され、社内の連携が深まりました。これまで社長一人に依存していた営業活動も、チーム全体で行う体制に変わり、会社全体が「利益を追求する組織」へと成長しました。

 

会社を再生させるためには、まずトップである社長が変わることが必要です。シモイチグループの再生は、社長と従業員が一体となり地道な努力を続けた結果だと確信しています。

 

エクステンドでは、経営者からの無料相談を受け付けています。赤字、粉飾決算、新たな資金調達を得たいや、返済・資金繰りが厳しいなどのお悩みでしたらお気軽にご相談ください。まずは下記バナーより「無料相談」をご利用ください。

 

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