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- > 過剰在庫と資金繰りの悪化を解決!アパレル製造販売業の経営改善事例

お客様が抱えていた課題・要望
相談企業は、靴やバッグの販売を中部地方で4店舗とネット通販で展開しており、売上は増加していたものの、利益が出ずに資金繰りが悪化していました。各店舗の店長は売上を優先し、在庫や利益を管理できておらず、過剰な仕入れが経営を圧迫。結果として、不良在庫が増え、資金繰りのために経営者自身が個人資金を会社へ貸し付ける状況に陥っていました。
また、金融機関からの融資は短期資金が中心であり、長期的な資金計画を立てるのが困難な状態でした。こうした経営課題を解決し、利益を確保しながら安定した資金繰りを実現するための改善策を求めていました。
具体的な相談内容
- 各店舗の売上は伸びているが、利益が出ていない
- 過剰在庫による資金圧迫
- 銀行からの融資が短期資金中心であり、長期的な資金計画が立てられない
ご相談企業様負債状況
- 有利子負債:約2億円
- 短期融資が中心で、長期借入は信用保証協会付きの折返し融資のみ
ご相談企業様情報
業種 |
: |
アパレル製造・販売業 |
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年商 |
: |
4億円 |
業績 |
: |
売上増加中だが利益が出ず、資金繰りが悪化 |
経営状況の問題点
- 各店舗の店長が売上のみを追いかけ、利益や在庫管理ができていない
- 仕入れが過剰で、不良在庫が増加
- 資金繰りの悪化により、経営者が個人資金を投入
根本的な経営課題
- 利益管理の不足:各店舗の採算状況が不明確
- 在庫管理の不備:過剰な仕入れと不良在庫の増加
- 資金繰りの悪化:短期資金に依存し、長期的な資金計画が困難
エクステンドの提案

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会計制度の整備と経営者の経営指標理解の強化 |
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売上が増えても利益が出ない原因は、正確な会計管理と経営指標の把握ができていないことにありました。そこで、店舗別の試算表を導入し、利益とコストを可視化。経営者自身が財務状況を理解し、適切な経営判断を下せるよう、経営指標の分析と財務管理の強化を提案。
これにより、収益性の低い事業活動を早期に見直し、利益率の改善とキャッシュフローの最適化を実現しました。
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バーコードによる単品管理システムの導入 |
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過剰在庫の原因は、売上のみを重視し、仕入れや在庫状況をリアルタイムで把握できていないことでした。そこで、バーコードを活用した単品管理システムを導入し、売れ筋・滞留在庫を即時把握できる環境構築を提案。
これにより、適正在庫を維持し、在庫回転率を向上させることに成功しました。また、売上・利益・在庫状況をデータで可視化することで、仕入れ戦略の最適化と在庫コストの削減を実現しました。
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仕入れのコントロールと在庫削減 |
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「売れれば利益になる」という誤った認識のもと、過剰に仕入れを行い、不良在庫が増加していました。そこで、仕入れ予算を設定し、データ分析を基に計画的な仕入れを実施の提案。
さらに、適正在庫の維持に向け、売れ筋商品の把握と販促強化を推進しました。加えて、不良在庫は積極的に処分し、現金化することでキャッシュフローを改善。無駄な仕入れを抑え、利益率を高める仕組みを構築しました。
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銀行との交渉による資金繰り改善 |
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短期融資に依存していたため、毎年の返済負担が大きくなり、安定した資金繰りが困難な状況でした。そこで、決算書の整理と経営改善計画を策定し、銀行との交渉を実施。企業の財務状況を適切に説明し、長期借入の可能性を模索。
これにより、短期資金への依存度を下げ、安定した資金調達環境を整備。また、資金繰りの見直しにより、経営の安定化と成長戦略の推進を実現しました。
コンサルの成果

在庫管理の改善:単品管理システム導入により、不良在庫を削減
過剰在庫が経営を圧迫していたため、バーコードを活用した単品管理システムを導入。これにより、売上・粗利・在庫をリアルタイムで把握し、売れ筋と不良在庫を即時分析できるようになりました。さらに、店舗ごとの在庫回転率を向上させることで、キャッシュフローの健全化と在庫コストの削減を実現しました。

利益の見える化:店舗別試算表の導入で収益性を把握
各店舗の売上は伸びていたものの、利益率が不明確だったため、店舗別の試算表を導入し、収益性を可視化。月次での財務分析を行い、利益率の低い店舗の課題を特定しました。これにより、経営者が正確なデータに基づいた経営判断を行い、利益率の向上と無駄なコスト削減を実現しました。

仕入れの適正化:売れ筋・死に筋を分析し、不要な仕入れを抑制
仕入れは「売れれば利益になる」という誤った認識のもとで行われ、過剰な在庫が発生していました。そこで、売れ筋・死に筋をデータ分析し、仕入れを最適化。さらに、仕入れ予算を設定し、不必要な仕入れを抑制する仕組みを構築。結果として、適正在庫の維持が可能となり、在庫コストの削減と利益率の改善を実現しました。

資金繰りの改善:過剰在庫を現金化し、運転資金を確保
過剰在庫の現金化を進めるため、不良在庫の積極的な処分と販売戦略の見直しを実施。セールやアウトレット販売を活用し、滞留在庫を早期に売却することで、運転資金を確保しました。また、財務管理の強化により、資金繰りの流れを可視化し、資金ショートを防ぐ仕組みを整備しました。

金融機関との関係改善:財務状況の整理により、融資条件の見直しが可能に
金融機関との関係を改善するため、決算書の整理と経営改善計画を策定し、銀行交渉を実施。企業の財務状況を適切に説明することで、短期融資から長期借入へとシフトし、資金繰りを安定化しました。また、財務の透明性を高めることで、銀行からの信用を向上させ、融資条件の改善につなげることができました。
コンサルタントの感想
この企業は、事業拡大に伴い売上は伸びていましたが、その一方で過剰な仕入れと不良在庫が増え、資金繰りが圧迫される深刻な状況に陥っていました。特に、各店舗が売上を優先し、利益管理が適切に行われていなかったことが経営の大きな課題でした。
そこで、単品管理システムを導入し、売れ筋・滞留在庫をリアルタイムで把握できる環境を整えました。これにより、売上・利益・在庫のデータが可視化され、過剰な仕入れを抑制する仕組みを構築。さらに、仕入れの予算管理を強化し、在庫削減のための販促施策を実施することで、無駄な在庫の削減と利益率の改善を同時に実現しました。
また、財務管理の見直しを行い、試算表の導入や決算書の整理を徹底することで、金融機関との関係性を改善し、長期的な資金繰りの安定化を図ることにも成功しました。
今後は、さらに販売戦略を見直し、より収益性の高い商品展開や、在庫管理のさらなる精度向上を目指していくことが課題となります。今回の取り組みを継続し、経営の健全化を図ることで、持続的な成長を実現していきます。
エクステンドでは、経営者からの無料相談を受け付けています。経営改善したい、新たな資金調達を得たいや、返済・資金繰りが厳しいなどのお悩みでしたらお気軽にご相談ください。まずは下記バナーより「無料相談」をご利用ください。
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