認定支援機関による経営改善計画策定支援事業
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【質問】
当社は銀行1行、信用金庫2庫、日本政策金融公庫にて、リスケージュールをして3年になりますが、条件については、1年目は月返済0円、2年目は月返済数万円、3年目は月返済前年よりアップの数万円でした。
最終返済期日は変えていないので、最終返済日が来年となっており、現在、金融機関と、最終返済日での借換えの話をしている最中で、「認定支援機関による経営計画策定支援事業」という新しい制度を信用金庫から勧められています。ただしメイン銀行が、あまり乗り気ではありません。
信用金庫の話では、改善計画書を政府の認定支援機関で作成してもらい、さらにその費用の3分の2は補助金で出て、不足する運転資金も融資してもらえるようになる制度とのことです。
そして今後の融資の条件も良くなると言われています。
一方でメイン銀行では、現在の1年ごとのリスケジュール更新および最終返済日での借換えも含めた方法が可能であると言われてれています。
この新しい制度について良い点、悪い点を教えてください。(S様)
【回答】
まず経営改善計画策定支援事業は、認定支援機関が経営改善計画書作成の支援を行えば、計画書策定とその後のモニタリング費用の3分の2を補助(上限200万円)する制度であり、私どもも認定支援機関として、10数社の経営改善計画策定支援を行っている最中であります。
なお、この制度は、「不足する運転資金も融資してもらえる」ものではありません。あくまで経営改善計画策定支援の制度であって、運転資金が融資してもらえるかどうかは、別ものです。
なおこの補助金は、
・リスケジュール申込み
・リスケジュール更新
・企業の返済負担が楽になるための融資借換え
にあたって策定される経営改善計画が補助金の対象になり、新規融資のための経営計画は対象となりません。最終返済日の借換えも、リスケジュール更新の一種と考えられますので、補助金の対象となるでしょう。
なおリスケジュールは、メイン銀行の主導が重要ですので、サブの立場である信用金庫が乗り気でも、メイン銀行が乗り気になってもらえなければ、経営改善計画策定支援事業の活用は難しいでしょう。策定された経営改善計画の、金融機関による承認が、補助金をもらえる要件となっているからです。
またこの制度を活用しなくても、リスケジュールは可能ですので、メイン銀行はリスケジュールの今後の更新も可能であると言っているのでしょう。銀行によっては、経営改善計画策定支援事業に理解のないところも多く、メイン銀行からは、その事業の話をされるのが面倒くさいと思われたのかもしれません。
この制度の良い点は、補助金がもらえることですが、悪い点は、補助金がもらえる一方で3分の1は自社が負担すること(例えば経営改善計画書策定で90万円、3分の2の60万円が補助されれば、30万円は自社負担)、また金融機関の承認がなければ補助金がおりないため、この制度を活用するにあたってあらかじめ金融機関に打診しておかなければならない、ということです。
なお来年度は、この制度が残っているかどうか分かりません。経営改善計画策定の期間も考慮すると、活用するかどうか決断するかは今の時期しかないでしょう。
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