決算書を出さないで融資が受けられるか
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【質問】
銀行との融資関係でご質問をさせて頂きます。 弊社は会計事務所ですが、お客様で毎年、非常に順調に利益を計上し、財務内容も優秀な法人A社がいらっしゃいます。
少し前に取引関係があった銀行より、借入の必要性は低いのですが、なんとか運転資金の融資の依頼があり検討をしております。 しかし、借入を検討しているA社においては、もともと自己資金も多くあるため、 借入はお付き合い程度と考えていることもあり、資料の提出を求められている直近の決算報告書や試算表は提出したくない意向がございます。
銀行としては直近の決算報告書や試算表がないと融資が実行できないと言われていますが、本当でしょうか。 提出しなければ融資ができないのであれば、A社においては融資を受けなくても問題ありませんが、融資の判断を行うために決算報告書や試算表の提出が ないと絶対に融資が実行されない(できない)ことになってしまうのでしょうか。
A社においては、情報の流出も懸念しており、たとえば、決算報告書提出の代替案として、同額の預金担保を差し出すなどの対応によって、会社の決算書などは提出しない方法や、納税証明(複数年)を提出して会社の業績を確認してもらうなど 他の方法により銀行との付き合い(融資など)を継続していく方法は考えられないのでしょうか。(T様)
【回答】
「直近の決算報告書や試算表がないと融資が実行できないと言われていますが、本当でしょうか。」
→そのとおりです。
直近の決算書や試算表を提出しない会社に対し、銀行は融資を出すことはありません。融資の審査は、その会社が返済能力があるのかどうかを第一に見られます。決算書や試算表がない中で、返済能力は分かりません。
また「情報の流出を懸念」ということですが、全国数百万社の、銀行から融資を受けている企業は、どうなってしまうのでしょうか。銀行は特に、守秘義務、コンプライアンスは社内で教育されています。銀行を信じるしかないでしょう。
決算書や試算表を出さない会社に、銀行融資を受ける資格はありません。銀行から融資を受けなければよいだけの話です。