銀行との取引は何行くらいが適切なのか?
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【質問】
弊社は銀行との取引は1行としかしておりません。 特別不自由を感じている訳でもないのですが、顧問税理士からは、2行ないし3行と取引すべき!とアドバイスされます。
以前のメルマガで、以下の回答をされています。
https://www.extend-ma.co.jp/all_qa298/
ご指摘されている1行に依存して良い資金量とは、いくらくらいなのですか? 借入金額がいくら以上になったら2行以上との取引が適切なのですか?(Y様)
【回答】
1)「1行に依存して良い資金量とは、いくらくらいか?」について
「一金融機関に依存して良い資金量はいくらか?」というよりも、まずは、 「自社にとって適正な借入額はいくらか?」を考える必要があります。ここで、適正な借入額については、所要運転資金、借入金の使途、返済 財源の確保等から総合的に判断します。
金融機関は、会社の融資残高が適正な範囲内であれば、追加融資を検討 しますし、そうでなければ、追加融資を見合わせます。この考え方は、 取引銀行が一行であっても複数行であっても同じです。
つまり、一行に依存してよい資金量という問題よりも、借入金が適正な 範囲内である事が重要で、その上で調達をどの金融機関から行うか?と いう問題になります。
2)「借入額がいくら以上になったら2行以上との取引が適切なのか?」について
現在、民間金融機関からの融資については、
・保証協会付融資
・各金融機関からの直接融資(プロパー融資)
の2つに大別されます。
この2種類がどの様に使い分けれられているかと言いますと、一つ の目安としまして、年商が3億円程度以下の法人に対しては、新規 融資に関して、いずれの金融機関も保証協会付融資を行うことが多 く、それ以上の年商になりますと保証協会付融資に加えてプロパー 融資の提案を行ってくる事が多いです。(もちろん、売上高のみでは なく、当期純利益が出ているか?債務超過ではないか?借入過多で はないか?などの諸条件も必要です。)
金融機関によって、保証協会に強い金融機関とそうではない金融機 関があるので、保証協会付融資の段階でも複数行と取引を行う意義 はそれなりにあるのですが、やはり、保証協会付融資とプロパー融 資の両方の融資が可能になった段階で、複数行の取引を行う事が、 そのメリットを享受できる事になります。