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破産するべきか、そのままリスケジュールを続けるべきか

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【質問】

私の父が経営する、リフォーム会社(個人事業主)ですが、父が既に74歳です。現在の父の借入金状況は以下のとおりです。

 

・日本政策公庫マル経 借入金1500万円 残金1400万円
           現在利息のみのリスケ中 保証人なし 担保なし

 

 保証付融資(1)  借入金1200万円 残金1000万円
           現在利息のみのリスケ中 保証人なし 担保なし

 

 保証付融資(2)  借入金 850万円 残金 220万円
           現在利息のみのリスケ中 保証人なし 担保なし

 

 保証付融資(3)  借入金1150万円 残金 250万円
           現在利息+元金月2万円支払でリスケ中 担保なし
           この融資のみ、私が連帯保証人として入ってます。

 

父は返済のこと、経営のことなど全て投げ捨てて、なぜか隠居生活中。ただ従業員には「社長」と呼ばれ、確定申告など代表権は退くことなく、取引先にも隠居生活していることは言ってません。収入は母のアルバイト程度で生活しています

 

現在、リフォーム業は、以前からの番頭さん、従業員1名、パート事務1名、そして私。ただし私は、無給です。私自身、5年前から別法人(リフォーム業とはまったく違う業種)を経営し、私の生計を立てています。今回の相談は、今から約12年前に建設した実家(土地は父名義、建物は私名義)のことで、私は当初1年程度住みましたが、現在は別の自宅所有(私の家内名義)し、そこに住んでいます。父のリフォーム業は、従業員に給料を払っていけるギリギリで、返済など無理な状況です。

 

このまま父の破産など、いろいろ考えましたが、父名義の土地があることから、破産は無理?父が破産すると私の経営する会社にも影響がある?(ただ私の保証分残金250万円は返済するつもりですが…)リスケジュールを何回も更新することにも限界があると聞きましたが、母に相談すると、父が亡くなるまでこのまま放置した方がよい、という意見です。以上のようなことを考えると、億劫な日々を送っています。自宅は母が元気な限り、守りたいと考えます。破産を急ぐべきか?母の言う通り放置するか?いかがなものでしょうか。(M様)

【回答】

1.父が破産する。
2.このまま(放置する)。

 

この2つの選択肢の中で、それぞれのメリット・デメリットを考えてみます。

 

1.父が破産する。
メリット …借入金が棒引きになる。

 

デメリット…実家が(担保に入っていないとはいえ)差押えとなり、競売
      にかけられ、手放すことになる。
      あなたは父の連帯保証人であったことから、あなたの会社にも
      影響が出かねない。

 

2.このまま(放置する)
メリット …実家が差押えとならないかぎり、住み続けることができる。

 

デメリット…借入金はそのまま。

 

このようなメリット・デメリットから、今後どうしていくべきかを考える時、一番に考えるべきは、父や母、そしてあなたがどうしたいか、です。あなたが「自宅は母が元気な限り、守りたい」という意志があるのであれば、選択肢は2(このまま放置する)になります。なお、父の土地が、あなたが実家の建物を建てた時の住宅ローンの担保に入っているかどうか、で考えてみます。

A.住宅ローンの担保に入っている場合

住宅ローンの返済を続けているかぎり、ローンを借りている銀行から土地(+建物)を競売にかけられることはなく、ローンを出している銀行が抵当権で入っていることから、日本政策公庫や銀行(保証協会)はこの土地に手を出しにくい。

B.住宅ローンの担保に入っていない場合(すでに住宅ローンを完済している場合など)

父の借入金4本合計2870万円と比較し、(この借入金の担保に入っていなくても)この土地の時価で大部分カバーされているのであれば、日本政策公庫や銀行(保証協会)は「いざとなればこの土地を差し押さえることができる」と見て、リスケジュールに寛容になりやすくなります。(そもそも、日本政策公庫や銀行は、土地の差押えを考える前段階として、まずは「実家を担保に入れてくれ」と言ってくるはずであり、そう言ってきていないのであれば、まだまだ大丈夫なのでしょう)。いずれにしても、詳細の状況が分からないので、一般論での回答になりますが(ご希望があれば詳細な相談に乗ります)、母の言うとおり、このまま放置でもよいのではないでしょうか。

 

ただその場合、リスケジュールの更新を続けていく必要がありますが、ずっと元金返済0でよいわけではないので、少しずつでも返済を再開していけるよう、父のリフォーム業が改善していく方向付けをしていかなければなりません。

 

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