銀行に決算書を良く見られるようにする方法
メルマガ読者とのQ&A
弊社、無料メールマガジン「銀行とのつきあい方」にご登録いただいた方の特典として、ご質問を受付ております。
【質問】
決算月は特に、手元に現金を残すべきか?支払手形を減らすべきか?
当社はアルミメーカーの販売店で年商3億円、3月決算です。創業22年経ちますが、売上高こそ伸び悩んでおりますが、おかげさまで毎年黒字決算です。
支払サイトは月末締め翌月末現金支払、基本的には50万円以上100%手形(125日)です(比率でいうとだいたい30%現金支払、70%手形)。
当社への入金方法は、80%現金、20%手形、です。
当月の売上と、手形決済月の売上予想を吟味して毎月振出す手形の総額を私の「カン」でだいたい決めており、その総額を上回った場合、さらに現金入金が多かった月の場合は50万円以上でも現金で支払っています。
そこで質問です。
A:現金で支払えば当然手元現金が減る、支払手形の負債も減る
B:基本通り(50万円以上100%手形)の支払方法にすれば手元現金は残る、負債増える
銀行はどちらの決算内容のほうが好ましく思うのでしょうか?(S様)
【回答】
支払手形と現金との支払比率によって、次の2つに分かれますので、それぞれの場合の貸借対照表の財務指標を考えてみます。
銀行は、融資先企業の決算書から、財務指標を算出してそれで企業格付を決めていきますので、このような場合、財務指標への影響を考えていきます。
現金(少)支払手形(少):
総資産が少なくなるため、自己資本比率(純資産÷総資産)は向上。
流動資産、当座資産は少なくなるが、流動負債も同じ金額少なくなるので、相対的に、流動比率(流動資産÷流動負債)、当座比率(当座資産÷流動負債)も向上。
現金(多)支払手形(多):
上の逆
ということで、現金で支払って支払手形を少なくする方が、財務内容が良化し、企業格付もよくなる、ということになります。
ただし、現金が少なくなるということは、資金繰りにも影響が出る、ということで、資金繰り第一、で考えていってください。
最新のコラムやQ&A、ニュースレターは、無料メルマガ「銀行とのつきあい方」でお届けしております。銀行の動向、資金調達、資金繰り改善、補助金、経営改善、スモールM&A等に関する情報を取得いただけます。下記のバナーよりご登録ください!