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ミス・不正・退職を劇的改善する経営の見える化

一昔前、経営の見える化、という言葉がちょっとしたブームになっていました。

 

IT技術の発達によって、大企業でなくともデジタルの、インターネットを利用した活動管理・顧客情報管理から、社内掲示板や共有ファイルの編集・保管、申請といった各種機能が利用可能になったことで業務プロセスの利便性を向上させつつ、同じシステムによる情報が積み上がることで統計化が可能になり、その結果として、

 

・憶測や先入観ではない、客観的に正しい情報で判断できる
・抜け・漏れが防止されることでの逸失売上(利益)の抑制

 

などが実現できます。

 

※対応する内容としては、

 

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「経営の見える化」って、効果あるの?

 

個人的には、「抜け・漏れの防止」が大きいかな、と考えていまして、例えば

 

システム導入により顧客コンタクトの抜け・漏れを数パーセントP改善しただけで、売上で1000万円以上、利益でも1000万円近い効果
⇒システム導入・運用コストを越える利益効果

 

を果たした中小企業も、普通に存在します。

 

また、システムにより見える化された情報は、生の事業状況として銀行提出資料としてはかなり強力なものにもなります。提出用資料よりも、「本物」が強いのは当たり前ですから。

 

二つの勘違いが、システムの導入・運用を失敗させる

とはいえ、システムの導入・運用は9割以上失敗しているのも現実です。確認してみると、二つの要因があるように思われます。

 

簡単・楽になる訳ではない

「システムを導入すれば、業務が簡単になる」というのはシステムを売る側の方やコンサルが時折仰るセリフですが、これは誤りです。事務所にいなくても見られる等の利便性向上はありますが、紙でやっていたことをPCで、というのなら負担が減るわけではありませんし、システムは紙よりも慣れるのに時間がかかりますから、簡単というセリフはおかしいのです。

 

上席ほど大変になる

「見える化」とは、ある意味みんながシステムに入力したデータを経営情報として統合・統計化することで効果を発揮します。それは、マネージャー職ほど、役員ほど、社長ほど求められます。

 

社員が入力してくれる、入力情報が意味のあるものになるためには、「上司がちゃんと見ている」ことが前提だからです。その上で「上司はその情報を役立てなくてはならない」のです。

 

社員に入力してもらうのは、経営陣が正しい判断をするため。経営陣にとっては、楽をするためのツールであるはずがありません。システムによる見える化というのは、「経営を高次化させるもの」という認識が、見える化成功のスタートラインになります。

 

経営の見える化は必ずしもシステムの導入とイコールではありませんが、現状の棚卸し文章化・図式化から劇的改善が始まるものです。

 

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この記事の著者

  • 今野 洋之

    1998年さくら銀行(現三井住友銀行)入行。6年間で一般的な融資から市場取引、デリバティブ等広範な金融商品を多数取扱う。その後、企業側での財務経理責任者としてM&Aを実施、フリーとしての活動を経て2008年に当社入社。 相談・面談件数は全国で1100件以上、メルマガや雑誌等の記事執筆からメディアからの取材対応も多数。 一般的な金融取引の見直し、借入の無保証化、銀行取引の見直しによるコスト削減を一企業で年間8百万円以上達成。 粉飾開示と同時の返済条件変更依頼、条件変更中の新規融資実行も多数実施し、変則的な条件変更(一部金融機関のみの条件変更)の実行や、事業譲渡による再生資金の調達、事業を整理する企業の上記を全て、法制度・コンプライアンスの抵触なしに履行。

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