「経営改善サポート保証」活用セミナーDVD
銀行は本当に、晴れてる時には傘を持ってきていざ雨が降ると傘を取り上げる…
ご面会いただく社長と、よくこの話になります。「困ったときに助けてくれない」ことを指す言葉ですが、借りる側からすれば
- 頼まれたことはできる限り、応じてきたのに…
- これまで、一回も延滞とかしたことがないのに…
- 資金が足りないのは、一時的なことなのに…
- 利益改善のためにこそ、今仕入や投資が必要なのに…
等々、想いを汲んでもらえないことへの不満なのは間違いがないのでしょう。銀行、融資の在り方にも関わるこの問題、一体全体どうしてこうなるのでしょう?
融資という商品の根底
いい・悪いは一度置いておいて、銀行の立場からの本音をまとめておきましょう。
・銀行融資は、現在の日本では、せいぜい数パーセントの金利で実行されるものであり、そこから銀行自身のコストを差し引きした残りが収益のため投資と同じようにリスクをとることが、根本的にできません。従って、融資は、そもそも「実績に対して、後からついてくるもの」なのです。
・融資には、資金使途と返済原資が定められた内容に収まっている必要があり、赤字資金は資金使途として認められていません。また、返済原資=キャッシュフローがないと、返済できないものへの融資ということになるため、実行認可はでません。
・銀行は金融庁から「儲かるように」圧力を受けていますが、融資して儲けを出すよりも、貸倒によって損失となることを懸念しています。実際、平成12~15年に多くの金融機関が取扱をしたビジネスローンは、ほぼ全てが貸倒過多によって損失を出し、リーマンショック時には新規受付はほぼ停止となりました。
・金融検査マニュアルに基づく限りでは、「貸せる先には貸している」状態であり、これまでの中小企業評価においては既に新規融資を行うべき企業がないことになっている(と、銀行は思っている)のです。
・企業の再生は、一般的にはよくても数分の一しか成功しません。経営改善計画も、8割方は未達です。そうなると、新たな計画を見ても「どうせ、できないのでは?」とネガティブな感情を持ちがちになります。
打破する動きに乗る銀行、動けない銀行
中小企業等経営強化法や、事業性評価を導入、金融検査マニュアルを撤廃する動きというのは、ようやく金融庁が腰を上げ、国家主導でこの状況を打破しようとする取組みですが、ここしばらく、私が銀行員の方に伺ってみますと随分と銀行によって対応が異なっています。
片や、事業性評価の手法を自ら模索し、私共のようなコンサルに評価体系を打診してくる銀行、支店長の決裁権限を拡大して現場での融資判断を認めようとする銀行もあれば、怖ろしいことに「金融検査マニュアルは、本当になくなるの?」と仰る銀行も。
私としては、既存ルールでは中小企業も銀行も、ひいては日本経済全体が沈没することが避けられないので、一歩前に進むことは必須。変わる意思がないのはちょっと…、と思いはしますが、来年度以降の本格稼働に向けてそれぞれの銀行で方針に差がつきはじめたなあ、と実感しています。
近いうちに、銀行別の対応の違いなんてものが地域別に本メルマガで採り上げられればいいのですが。
銀行を動かしていく融資
とはいっても、新制度は既に世に出始めていますが来年迄待つことはお勧めしかねません。決算評価を行うことは不変ですが、「来年からはじめても、その決算が出るのは再来年」になるから、です。すぐはじめてこそ、より早く恩恵を受けることができるのですから。
また、「新しい制度ができたけど、どうしたらいい?」と思っている銀行に対して、企業側から持ちかけることは非常によいことです。既に、多くの銀行は新制度の利用や成果を件数で目標化しています。どこかにはやらなくてはいけないのです。
であれば、「どこよりも、まずはうちの会社!」
と主張できる会社でないと、採り上げてもらえません。新制度は、ビジネスローンのように決算書だけでできるかどうかを判断することができず、企業側のアピールを評価することが必須なのですから。
既に、「経営改善サポート保証制度」というものが生まれており産業競争力強化法に基づく、信用保証協会特別枠を用いた既存融資と異なる制度融資が生まれています。
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執筆:今野 洋之