企業診断ツール『ローカルベンチマーク』は業種平均と御社の比較が出来る
経済産業省は平成28年3月4日に企業の健康診断ツール『ローカルベンチマーク』を策定しました。『ローカルベンチマーク』は経営状態の把握するためのツールで、診断結果を基に経営者と金融機関・認定支援機関等が同じ目線で対話を行う事も目的として作られ、今後増えてくる『事業性評価』の入り口として活用される事を期待しているようです。
このツールはEXCELで出来ており、『財務情報』、『非財務情報』を入力する事で診断を行う事が出来ます。
『財務情報』の入力は14項目を入力するだけで自動で計算されてくるので、簡単に業種平均と御社の比較が出来るようになっています。
以具体的な項目としては、以下の通りです。
財務情報
- 売上高増加率(売上持続性)
- 営業利益率(収益性)
- 労働生産性(生産性)
- EBITDA有利子負債倍率(健全性)
- 営業運転資本回転期間(効率性)
- 自己資本比率(安全性)
非財務情報
- 経営者への着目
- 関係者への着目
- 事業への着目
- 内部管理体制への着目
※詳細はこちらをご覧ください 『ローカルベンチマーク』
http://www.meti.go.jp/policy/economy/keiei_innovation/sangyokinyu/locaben/
金融機関は金融庁からの融資を行う際の評価方法を『事業性評価』に変えるよう言っています。金融庁が言っている事なので、金融機関としてもそれに従わなければなりません。
しかし、現状ほとんどの金融機関が『事業性評価』を行う事が出来ず、当面の間は不動産担保等の評価を行う事が予想されます。
こちらから金融機関を動かすためにも、金融機関の言われるがままになるのではなく、金融機関が動く理由となる材料を提供してあげる必要があります。まずはこのツールを作り、金融機関と目線を合わせて話を行ってみてはどうでしょうか?
健康診断という表現があるので、結果が良い方がいいと思うかもしれませんが、悪かった場合こそ、支援が必要な理由を明確に伝える必要があります。
色々な企業様のお話を聞いていると、金融機関に話をする場合、資料は作らず、口頭だけで伝えている経営者の方を多くいらっしゃいます。
金融機関は紙での資料を残した方が担当者は稟議が書きやすいですし、担当が変わった場合でもその資料も合わせて引継ぎがれます。悪かったらどうしようと不安に思う気持ちも分かりますが、金融機関と目線を合わせて対話を行うためにも、今回ご紹介したツールをご活用ください。