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資金繰り予定表は予定損益計画と連動させる

前回の私のメルマガ号(57号)で経営計画には6つの計画があるというお話しをさせて頂きましたが、6つの計画を実際のお金の流れに展開させたものが資金繰り予定表になります。

 

という事は6つの計画⇔損益予定表⇔資金繰り予定表は繋がっていなければなりません。

 

来月2月19日に名古屋開催1年振りとなる銀行対策中上級セミナーでの『損益予定表と資金繰り予定表を連動させる』という内容と一致しますので5つのポイントに絞ってお伝えします。

 

ポイントは5つあり、

 

1.自社の会計処理を確認する
2.勘定科目毎の設定を確認する
3.勘定科目毎のサイトを確認する
4.売掛・買掛の専用発生回収台帳を作成する
5.貸借定期支出項目を確認する

 

上記5つの内容を最低限把握する必要があります

1.自社の会計処理を確認する

自社の決算報告書の中の個別注記表→重要な会計方針に関わる事項に関する注記→その他計算書類作成の為の基本となる重要な事項→消費税等の会計処理→税抜か?税込か?を確認する。

 

その際、税抜であれば計画値入力に関して全て税抜で行い、税込であれば税込で行う。まず、この確認をしてください。

2.勘定科目毎の設定を確認する

1番に連動はするのですが、1で税抜経理を行っていた場合、計画数値は税抜に当然なるのですが、資金繰り予定表は税込で作成します。お金の流れを記したものですので当然ですよね。

 

そのギャップを埋めるために各勘定科目毎に課税科目か、非(不)課税科目か、科目内個別対応科目か、確認していきます。

 

例えば、給与・法定福利費・租税公課などは消費税がかかりませんし、保険料もかかりません。消費税がかかる項目を覚えるより、かからない項目を抑えていった方が数は少ないので早いでしょうね。

3.勘定科目毎のサイトを確認する

計画段階では、売上・経費については発生をベースとして計上してあります。しかしながら商売上、全て現金即日回収や即日払いというのは、朝市のおばちゃんぐらいでしかなく、それ以外は信用上の取引としてサイトというもの(サービスやモノを引き受けてから、その代金を支払うまでの期間)が必ず存在しています。

 

その期間が勘定科目毎にどの程度存在しているのか、平均値を把握します。当月払いの科目もあるでしょうし、翌月払い、翌々月払いと言う科目もあるかもしれません。

4.売掛・買掛の専用発生回収(支払)台帳を作成する

このポイントについては取引先が少ない場合と多い場合によって、対応が異なってきます。取引先が少ない場合は取引先毎に発生・回収(支払)一覧を作成します。多い場合については回収(支払)サイト毎の一覧を作成します。

 

この台帳を作成する事によって、いつ売上(仕入)たものがいつ回収(支払)するのか金額で明確になり、資金繰り予定が立て易くなります。

5.貸借定期支出項目を確認する

毎月収入支出が発生するのは損益計算書内にある項目だけではなく、貸借対照表にある項目にもあります。一般的には銀行等への借入金返済やリース割賦料などの支払がそれに該当します。

 

また会社さんによっては毎月銀行へ積立をしていたり、満期になったりして解約したりといった事もあります。社員へ貸付したり貸付を回収したりといった内容もそれにあたります。

 

これら損益計算書上、出てこないが毎月定期的に収入・支出があるものをもれなく把握して、資金繰り表に反映させます

 

上記5項目を最低でも把握理解した上で、資金繰り表作成を行わなければ、精度は格段に下がり見込みとして成り立たなくなります。

 

この5つのポイントについて理解できないようであれば、顧問税理士に確認されても良いでしょう。勘定あって銭足らずの状態にならないよう、普段から資金繰り表の精度を上げていく事が重要になります

 

執筆:奥田雄二

 

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