管理会計とは
みなさんは『管理会計』という言葉をお聞きした事がございますか?
経営者の方なら内容ぐらい知っていないと恥ずかしい事です・・・。会計は大きく分けて『簿記会計』と『管理会計』に分けられる。
『簿記会計』は皆さんが良く知っている伝票記入・作成、記帳・入力、各部各拠点の数値纏め・調整行為、決算締めなどというように、企業会計原則、税法、簿記のルールにのっとって事業活動の全ての数値について記帳事務を行う事を指す。
複式簿記が分かればさほど難しい事ではないが、知らない方から見ると専門作業を行っているように見えるらしい。しかしながらパソコンの普及によって複式簿記が分からないものでも簡単に記帳事務が行う事が出来る様になってきた。
一方、『管理会計』とは
・経営計画…月次・年度・中期・超長期等色々あるが、経営理念・ビジョン・SWOT分析・経営戦略・経営課題を基に部門別損益計画(販売・仕入・要員・資金の各計画を含む)を作成し、先読みでの収益改善を行う
・予算統制…月次計画立案した貸借対照表・損益計算書・資金繰り表(キャシュフロー計算書でもよい)の予算と実績の差異を表し、将来にわたりコントロールすることで利益を獲得する
・標準原価計算…製品・商品毎の標準原価(基準)を作成し、実行された実際原価との差異を表し、差異要因の分析、課題抽出、対応策検討、対応策実行することでコントロールしていく
・経営分析…全体最適の視点で分析項目の選定、業績結果の分析を行い、問題点を抽出し、課題検討、対策立案・実行を行う
大きく分けて上記4つに分類されるが、中小・零細企業では行われていない事が多い。
これは簿記会計と違って法的に義務づけられている訳では無い事が要因ではあると思うが、『管理会計』を行わなければ、どんぶり勘定は脱却できない。
また、この管理会計は決まったフォームがある訳ではなく、自社の業種・業態に合ったものを作成していかなければ、利益拡大をする為には何が問題か?本質が見えなくなってしまう。もし、今日初めて管理会計を知ったというのであれば今からでも遅くありませんので行動してください。
倒産を回避して、儲ける会社にするにはこの『管理会計』の仕組が不可欠である。
⇒【関連記事】経営者の意識を変えた!どんぶり勘定の経営者意識を変えるところから始まった
執筆:奥田雄二