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社員をけなす社長

私 :「社長、社員の皆さんの意欲はどうですか?」

 

社長:「うちのような会社に来る社員は、ろくでもない者ばかりだよ。
    だって、零細企業に優秀な人が来るわけないだろう。優秀な人は大企
    業だよ。先日は40歳にもなる営業をどなったよ。何回言っても、また
    同じ間違いをする。もう参ったよ。」

 

この社長は、社員を信じているだろうか?その答えは、社員のことなんか信じておらず、業務を回すためだけに、仕方なくその人を雇っているという考えである。また、このように思われている社員も、社長の腹の中は分かっている。だから、表面的には社長に取り繕うが、社員も社長の言うことなんか全く聞こうとはしない。

 

このような会社が上手くいくはずがない。それは、零細企業に優秀な社員が集まらないからではなく、お互いに壁を作り、社長と社員の間の信頼関係が無いからである。まさに、ばらばらの関係である。

 

会社を前進させようと社長一人が強く思ったとしても、一人の力ではどうしようもない。つまり、社長一人が右に行くぞと言っても、社員全員が左に行くぞと思えば、全く動かない。それどころか、社長の想いとは真逆に力が働いてしまう。

 

しかし、このような考えになってしまった社長にも、そうなるだけの理由がある。多くの場合、過去に社員との信頼関係が崩れる苦い経験をしている場合が多い。しかし、本来はその経験を活かして次の社員に接して欲しいが、どうしても「また、裏切られる」という気持ちが勝ってしまい、敵対意識を持って社員に接してしまう。

 

それでは、どうすればよいのか。よく言われるのが、社員を信用はするが信頼はしない、というスタンスである。信じて用いるが、信じて頼らないことである。あくまでも主体は社長であるということである。

 

ここから更に突っ込んで考えるなら、嫌な想いをされた過去の社員と目の前の現在の社員は違うことに気づくことである。また、過去の社員に対しても、いつまでも嫌な気持ちを持たないことであり、「許す」という大きな気持ちを自らが持つように、考えを変えることである。もっと、目の前の社員の話を聞いてあげて欲しい。そうするとお互いの壁は会話によって解けていき、いつの間にか距離が近くなっているものである。

 

これも社長の器の大きさである。

この記事の著者

  • 野上 智之

    公立大学法人北九州市立大学卒業、大手システム会社を経て、教育研修会社での新規部門立上げや西日本責任者としての実践により、収支損益の黒字化と人財育成がなければ、企業は元気にならないという強い信念のもと中小企業に特化した経営コンサルタントに転身。現在も10社を担当し各地でセミナーや研修を実施したり、地域金融機関との連携を実施。行政書士試験合格、宅地建物取引士、動産評価アドバイザー(TAA)、中小企業庁ミラサポ専門派遣登録専門家、プッシュ型事業承継支援高度化事業登録専門家(中小企業庁)、再生支援ネットワーク会議メンバー(広島)

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