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組織図がない会社のいくつかの弊害

私  :「社長、組織図を見せてください。」

 

社長:「そんな物はないよ。うちは7名しかいないんだ。」

 

私  :「そうですか。それでは、役職はどうなっていますか。また、何名いますか。」

 

社長:「専務1名、部長2名、係長2名、主任1名、事務員だ。」

 

私  :「ほとんどの方が何らかの役職を持たれているのですね。」

 

社長:「給与上げたり、対外的な関係があったりするだろう。」

 

私  :「そうですね。ところで、部長職とは何ですか。」

 

社長:「何を言ってるの。」

 

多くの中小企業の場合、人数が少ないという理由で組織図がないことが多い。しかし、組織図がない理由は、人数が少ないからだろうか。私はそうは思わない。その理由は、社長が組織として、会社をどのように運営したいか考えていないからだと思う。

 

例えば組織図を野球で言えば、ポジションにあたると思う。誰をピッチャーにするかは、試合に勝つことを第一優先に考えた場合、A君なら制球力やスピードがあるボールを投げられるから、というような根拠をもって、役割に対して人を配置すると思う。逆に、ピッチャーが決まっていない状態では試合どころか、遊び程度の練習しかできない。

組織図が無い場合

組織図が無い場合、いくつかの弊害が生まれる。組織としての統制が取りにくい。社員自身が、自分の役割が分からない。同時に複数の人から指示をされて、業務の優先順位が分からない。何を頑張ったら評価されるのか分からないので、頑張れない。現状に甘んじて、成長意欲がない。諸手当等が多くなり、給与管理がしづらい。

 

先ず、組織図を書こう。社長をトップに据えて、右腕左腕は誰なのか。次にどのような部署(営業部とか)があるのかを書いていこう。そこの部署の責任者は誰なのか。そして、その下には誰が部下としているのか。上から下に書いていく。当然紙の上に名前がある人が、役職が上の人である。次に、部門を横に見てみよう。例えば、営業部の部長と工事部の部長は、同程度の能力を発揮しているか。書きながら色々と気づくことがあるはずである。

 

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