人脈で売上を上げる方法
人脈頼み営業の弊害
私が、中小企業経営者の方から、売上低迷のご相談を受けていて、売上が低迷している企業によくあるパターンの一つが、新規客開拓は、人脈に頼っている。です。人脈に頼った営業をしてしまうと、その弊害として、自社が売上を上げていく仕組みを考えなくなってしまう、ということがあります。
ただ、私が言いたいのは、人脈のみに頼った営業は売上低迷をもたらしてしまうのであって、自社に売上が上がる仕組みが構築されているところに、人脈による営業が加われば、その会社は本当に強い会社になれる、ということです。
人脈に頼った営業がなぜ危険なのか
人脈に頼り切った営業というのは、どうしても限界が出てきてしまいます。経営者や社員の、人脈の数は上限があるため、どうしても限界が出てきてしまいます。
また、もしその人脈から仕事に結び付いていかなかったら、他に売上を作っていく手段がない、ということにもなってしまいます。そのため、いつまでも人脈に頼った営業というのは、売上をなかなか伸ばせないし、また売上が低迷してしまうことにもなってしまうため、危険です。
新規見込み客を集める方法としては、ホームページ、ダイレクトメール、電話営業等いろいろありますが、そのような新規見込み客集客の方法を、今のうちから試行錯誤して、構築していきたいところです。
一方で人脈でどう売上を上げるかの仕組みも作る
一方で、人脈に頼った営業の中でも、売上を上げる仕組みを作ることができます。
まず人脈について。
人脈ができるはじめのきっかけは、名刺交換からでしょう。
例えば交流会や知人からの紹介など、ある人と知り合ってそれが人脈になったとします。しかしほとんどの場合は、その名刺交換で終わってしまうのではないでしょうか。そこから考えると、その人脈から営業ができるようになるためには、次の対策が考えられます。
1.名刺を、あなたの会社ができる仕事をアピールするものにすること。
2.名刺交換後、お礼メールを出すこと。
3.名刺交換後も、近況を逐一、情報提供できるようにしていくこと。
1.名刺を、あなたの会社ができる仕事をアピールするものにすること。
名刺だけを見て、その会社が何をやっている会社なのか、分かることはなかなか少ないです。やっている業務の名称(例:「土木工事全般」)を見て、それを見て次に声掛けをしよう、とはなかなか思わないでしょう。
そのために、名刺をパンフレットのようなものにするとよいです。
最近、蛇腹式で、その会社が行っている仕事を詳しく説明している名刺を時々見ますが、そのような名刺で、あなたの会社がどんな仕事を行っているか、アピールすることが重要です。
一方で、普通の名刺のままで、名刺交換時にあなたの会社のパンフレットを渡す方法も考えられますが、名刺交換を行う時にパンフレットを渡すと売込みくさい感じがします(交流会でいろいろな人と名刺交換をしている時にパンフレットを渡された時を想像してください)ので、名刺自体をパンフレットのようにするのがよいでしょう。
100件名刺交換すれば、あなたの会社の仕事のニーズがある名刺交換相手は数件出てきます。そのような人からあなたに、一番に問合せが入るようにしたいところです。
2.名刺交換後、お礼メールを出すこと。
名刺交換後は、必ずお礼メールを出すことです。今のビジネスマン、ほとんどメールは使えることでしょう。
お礼の手紙を郵送するという方法もありますが、ただその場合、手紙だけではあなたの会社がどんな仕事ができるのか、なかなか伝わりづらいので、あなたの会社の会社案内やパンフレットも郵送するとよいです。
ただ、それでは手間がかかるし、経費もかさむので、メールがよいのです。メールには、さりげなくあなたの会社のアピールをしておきます。ホームページへのリンクを貼りつけるなど、しておきます。ただ、メール本文にて、あなたの会社の仕事アピールは、あまりしない方がよいです。
売込みくさくなってしまいます。名刺交換のお礼メールの趣旨がなくなり、売込みメールとなってしまいます。
3.名刺交換後も、近況を逐一、情報提供できるようにしていくこと。
メールを使って情報提供していきますが、あなたの会社の情報、例えば、
・ホームページオープンした。
・このような事業を開始した。
・お客様でこのような事例があった。
・講演を行う。
このように、「ニュース」として情報を送っていくとよいです。あなたの会社の近況をお知らせする、という形です。名刺交換相手の中で、あなたの会社の仕事のニーズがある人は一定の割合でいます。その人が、あなたの会社からのニュースを見て、声をかけてみたい、と思わせるにはどうするか、を考えていきます。
人脈で売上を上げるために
ただ、今まで述べたことを実際に行うために、何が一番必要なのか。
それは「マメさ」です。
名刺交換後にメールを送り、またニュースを作り、ニュースを名刺交換相手に送り・・・と、いざ実際にやってみると、マメさが必要だ、と思うことでしょう。そして、ほとんどの人はそれらの行動ができずにいます。
上記のような行動を起こしてこそ、「人脈で売上を上げる」ための取組を本当に行っている、と言えるのでしょう。正直、私は上記のことを全て行っているわけではありません。まだまだ、上記のことをしっかりできるように仕組みを作っていく必要があるな、と上記の記事を書いていて、感じております。
また最近では、ツイッターやフェイスブックなど、人脈を強化するツール、人脈を広げるツールも出てきており、それらも駆使していかなければなりません。それらができていくようにならなければ、人脈からはなかなか売上は上がりません。できるところから、取り組んでいきたいところです。