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信用金庫との融資取引の考え方

信用金庫はなぜ融資金利が高いのか

民間の金融機関には、いろいろな種類があります。都市銀行・地方銀行・信用金庫などです。これらの金融機関の特徴を把握し、使い分けることができれば、あなたの会社は金融機関と上手につきあえることになります。

 

各種類の金融機関において、よく見られる違いの一つに、金利、があります。信用金庫の金利は高く、都市銀行の金利は低い、地方銀行はその間、という傾向があります。なぜ各種類の金融機関において、金利が異なっているかというと、1件あたりの融資金額の違い、があります。

 

信用金庫は、1件あたり3百万円や5百万円など、小さな金額の融資を多く行います。一方、都市銀行は、1件あたり5千万円、1億円など、大きな金額の融資を多く行います。

 

しかし、融資審査にかける時間は、融資金額が多かろうと少なかろうと、あまり変わりません。融資審査は銀行員が行うので、当然、人件費というコストがかかります。

 

ということは、まとまった大きな金額の融資の方が、相対的に人件費のコストは小さくて済む、ということです。人件費のコストが小さくて済むということは、金利が低めでも銀行は利益が出る、ということになります。

 

そのため、大きな金額で融資をすることが多い、都市銀行は、金利が低くなります。

信用金庫から融資を受けるメリット

ただ、次のような時はどう考えればよいのでしょうか。「今まで、信用金庫をメインとしてきた。ただし、都市銀行から、金利が低い融資の提案をしてきた。信用金庫の取引をやめて都市銀行にメイン銀行を変えた方がよいのか。」

 

確かに金利が低いことが都市銀行の魅力ですが、一方で都市銀行は、融資を引くのも早い、という特徴があります。信用金庫は、地域密着の金融機関です。企業の業績が悪くなっても、手を差し伸べてくれやすいのが、信用金庫です。

 

一方、都市銀行は、企業の業績が悪くなったら、手を引くのが早いです。その時に都市銀行を中心としたつきあいであったら、企業は大変なことになってしまいます。

 

ただ、都市銀行の金利の低さも魅力なので、このような場合、メインの取引(融資の他、売上入金や振込、手形取立など)は信用金庫に残しておきながら、一方で都市銀行からも融資を受けておく、という形がよいでしょう。

 

要は、信用金庫の取引を縮小しないようにする、ということです。

信用金庫との融資取引をうまく生かす

また、信用金庫をメインにしている企業でも、成長していって企業の規模が大きくなっていけば、メインとしてつきあう金融機関も変えていくのが通常です。

 

企業規模が大きくなってくると、それに合わせて、その企業が必要となる融資の総額も大きくなっていくので、地方銀行や都市銀行へと、取引をシフトしていきます。企業規模が大きくなっていけば、企業の資金調達ニーズに信用金庫が対応できなくなっていくからです。

 

ただその場合でも、信用金庫との取引を継続しておくと、例えば数百万円の短期一括返済の融資のような、臨機応変な融資に対応してくれやすいです。このように、信用金庫を上手く活用していきたいものです。

 

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