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信用保証協会保証付融資が代位弁済となるとどうなるか

このメルマガを読んでいただいている中小企業の多くが、信用保証協会の保証付融資を受けていることでしょう。

 

経営者の中には、信用保証協会自身が融資を出している、と勘違いされている方もいらっしゃいますが、あくまで融資の資金を出しているのは銀行です。銀行の融資に、信用保証協会が保証をしている、という形です。

 

その融資の返済ができなくなり、リスケジュール(返済条件変更)交渉も行わず、延滞のままほっておくと、代位弁済になります。

 

代位弁済とは、融資の返済ができなくなった企業に代わって、信用保証協会が企業の代わりに、銀行に残額を一括返済することを言います。

 

そうすると、今まで銀行が債権者だったのが、信用保証協会が代わりに支払ってくれたので、債権者ということになります。信用保証協会が債権者となり、代わりに支払ってくれた代位弁済金額をどのように企業が信用保証協会に支払っていくのか、話し合われることになります。

 

経営者の方からよくいただく質問が、信用保証協会保証付融資が代位弁済になっても、また信用保証協会が保証を付けてくれて融資が受けられるのか、ということです。

 

代位弁済となると、その代位弁済金額が全額、信用保証協会に返済とならないかぎりは、信用保証協会は保証を付けてくれません。

 

一方、信用保証協会保証付融資でも、リスケジュールであれば、リスケジュール期間中に利益が上げられる体質になって返済再開ができ、6カ月経過すれば、審査しだいですが保証を付けてくれるようになります。

 

ここで、次の違いを再認識してください。

 

延滞は、銀行や信用保証協会に無断で返済をしないことで、ほっておくと代位弁済に移行されます。リスケジュールは、返済できないならできないで銀行や信用保証協会と交渉し、毎月の返済金額を減額してもらうことです。

 

単なる延滞とリスケジュールとの大きな違いは、返済できないならできないで、銀行や信用保証協会と話し合うかどうか、にあります。延滞をほったらかしにして代位弁済となれば、代位弁済金額が全額完済となるまでは、信用保証協会は保証を付けてくれません。

 

一方リスケジュールの形であれば、リスケジュール期間中に利益が上げられる体質にして返済を元に戻せば、信用保証協会は保証を付けてくれるようになります。リスケジュールした融資金額を全額返済しなくても。

 

こう考えると、やはり代位弁済になるよりは、銀行や信用保証協会と交渉してリスケジュールしておく方が、後々のことを考えるとよい、ということになります。

 

しかしリスケジュールの方は、元金の返済額は減額しても、利息はしっかり支払う必要があります。一方代位弁済の方は、利息も含めて信用保証協会と支払交渉を行うので全体的に支払いの負担は少なくなります。

 

利息の負担を考えると、企業の資金繰りがよほど厳しい状況であれば、いっそのこと代位弁済として企業の支払い負担を一気に改善する、という手もあります。いずれにせよ、返済が厳しくなってきて、新たな融資も受けにくくなったら、どうすればよいか対策を考える必要があります。

 

最もいけないのは、何も動かないで、単なる延滞にしてしまうことです。

 

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