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自分で会社を再生できる経営者の2つの特徴

以下は、弊社の事業再生コンサルタントが持ち寄って情報交換している、ある銀行がリスケジュール(融資返済を減額すること)に対してどのように対応してくるか、その一部抜粋です。

 

  • ビジネスローンのリスケジュールは半額までが限界。それ以上のリスケジュールを求めると、サービサーへ移行となる。
  • リスケジュールを求めると、関連会社のサービサー「●●債権回収」が窓口となる。それは交渉窓口が移るのみで、債権が売却されるわけではない。
  • リスケ進行中、昨年11月より適用し、今4月末をもって「期限の利益喪失」を図り、利息分を元金に内入れして行く方向を提案され、それに乗るようにした。その上で、最大限期間を考慮しても3年が限界。要は3年以内に不良債権処理を行うということです。●●●●●の場合、ほぼ同じようです。本件は40億企業の場合であり、借入総額15億が裸与信であります。規模がもっと小さいければ、処理の速度は速まるものと思われる。
  • 4県のビジネスローンのリスケジュール担当は一人でやっています。リスケジュールは半額程度で5年程度で完済できる計画でないと受け付けてくれません。ただ、金額・期間とも『程度』なので多少幅をもった交渉は可能です。

 

弊社の事業再生コンサルタントが、厳しい状態の中小企業の再生をめざし、日々奔走しております。そして、それぞれのコンサルタントが情報を持ち寄り、情報交換し、中小企業の再生にどうやって役に立てるか、考えて動いております。

 

例えば、リスケジュールを例にとっても、一部情報だけでもこれだけあります。こう見ると、事業再生コンサルタントがつかなければ、自社の再生は不可能と考える経営者もいらっしゃるかもしれませんが、そんなことはありません。

 

経営者自らがやる気を出し、自社の再生のために動くことができれば、その企業は再生に向かうことができるでしょう。経営者や、その企業の人たちだけで会社が再生できれば、これほどすばらしいことはありません。

 

ただ、経営者だけや、その企業の人たちだけで、再生に向かうことが難しいと感じるのであれば、われわれなど、専門家に力を借りるのも、手でしょう。また再生するために、一番重要なのはやはり経営者です。経営者が、自社の再生のために関係者を引っぱっていかなければなりません。

 

では、自己の力だけで再生に向かうことのできる経営者、できない経営者(=専門家の力を借りた方がよい経営者)は、どこで見分けることができるのでしょうか。

 

  • 経営者がやる気があるか。
  • 経営者が数字を見ることができるか。

 

です。経営者に、なんとしてでも自社を再生するぞ、という気概があれば、その企業は、再生にぐっと近づくことができます。専門家の力を借りる場合でも、経営者のやる気はとても重要です。これがないと、絶対に自社を再生させることはできません。

 

ただ、やる気があるといっても、経営者が数字を見ることができる、つまり財務・会計が分からなければ、自社を再生させることは困難です。

 

会社が厳しい状態、というのは、イコール資金繰りが厳しい状態です。資金繰りを改善し、再生に向かうためには、まずはなぜ資金繰りが厳しいのか、分析することが必要となります。

 

また資金繰りが厳しいのはもとをたどると損益が赤字という場合がほとんどですので、損益がなぜ赤字なのか、分析することも必要となります。

資金繰り改善、損益改善のためには何をすべきか。経営者が数字にうとく、財務・会計が分からないのでは、資金繰り改善・損益改善のしようがありません。

 

財務・会計が分かる経営者であれば、自力で会社を再生させる方法を数字で考えることができ、専門家の力を借りなくてもよい場合が多いです。(ただそれでも会社再生の経験がない経営者がほとんどであり、コンサルティングを依頼される場合がほとんどです。)

 

自社を自力で再生できるかどうかは、経営者が財務・会計を分かっているか、がポイントとなります。ただそれが分かっている経営者でも、やる気がなければ、会社の再生は不可能です。

 

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