10月から信用保証協会保証付融資が変わる
ご存知の方は多いと思いますが、2007年10月より、信用保証協会保証付融資は、100%信用保証協会が保証するのではなく、20%を銀行がリスク負担することになります。今までは、信用保証協会の保証がおりたのであれば、ほぼ100%、銀行は融資を実行してきました。
なぜなら、もし返済が不可能となった場合、信用保証協会が代わりに銀行に支払ってくれる(これを代位弁済と言います)ので、銀行としては貸倒れリスクがないのです。
しかし、10月からはそうもいきません。20%の部分は銀行が負担するので、信用保証協会の保証がおりたからといって、銀行は簡単に融資を行うわけにはいきません。信用保証協会保証付融資は、今まで実質、信用保証協会の審査のみで融資が行われてきたのですが、これからはそれに加えて、銀行の審査も加わる、ということです。
20%部分とはいえ、銀行としては簡単に貸倒れを出すわけにはいきません。銀行は、プロパー融資と同じぐらいに、信用保証協会保証付融資も厳しく審査を行うことになることが予想されます。
そうなると、今まで信用保証協会保証付融資を中心に融資を受けてきた企業に、大きな影響が出てきます。信用保証協会の審査は通っても、銀行の審査が通らなければ、融資は出ないのですから。
元銀行員の私の目から見て、この影響は中小企業にとってとても大きいと思います。
基本的に、銀行より信用保証協会の方が、審査はゆるいです。なぜなら信用保証協会は、中小企業の育成という使命をもった公的機関ですが、銀行は民間の営利企業だからです。
今後は、銀行の融資審査も通すことができるように、業績を良くすることを、今まで以上に中小企業の経営者に求められるでしょう。信用保証協会がまだ100%のリスクを負う9月中に信用保証協会保証付融資を受けておき、資金を潤沢にして資金繰りを余裕あるようにし、その余裕があるうちに、業績を良化していかなければなりません。
中小企業経営者の「覚悟」が必要です。
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