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税理士に「感情的」ではなく「理論的」なアドバイスを求めよう

多くの経営者からご相談をいただいていて、その企業が苦境に陥るパターンの一つに、「顧問税理士(会計士)により解決策にならないアドバイスをされて、手をうつのが遅れた。」というものがあります。

 

例えば、毎月赤字を出していて、なおかつ毎月返済が数百万円あった場合、手元の資金がほとんど残っていなければ、融資を受けることではなくリスケジュールが、打つ手としてはセオリーとなります。

 

そのような場合でも、資金調達するとなれば、銀行からの調達はとても困難ですので、調達するのなら商工ローンか、ヤミ金しかありません。

 

税金のことしか知らないタイプの税理士が特にそうですが、そのようなタイプの顧問税理士に相談すると、「商工ローンで高い金利になっても借りて、しのぎなさい。」というむちゃくちゃな答えをする方もいます。

 

そうでなくても、とにかく「リスケに反対!」としか言えない税理士は多いのですが、ではどういう手を使って解決したらよいかと聞いても、何も答えられないのです。

 

「ではどうしたらいいの?」この質問が有効です。毎月赤字を出していて、なおかつ毎月返済が数百万円あった場合、手元の資金がほとんど残っていなければ、「理論的」に、リスケが最善手になります。

 

「感情的」に、「リスケは、銀行の信用を落とすものだ。」という「感情的な正論」を言われても、他に資金繰り難を解決する手がないので、自然と「延滞」するしかなくなり、そちらの方がリスケよりずっと、銀行の信用を落とすものです。

 

ただリスケに反対するだけではなく、きちんとした解決策が、あなたの会社の顧問税理士は提案できますか?

 

「このように黒字にしなさい。」というような解決策では、たいていの会社は、今月・来月の資金繰りもつけなければならないので、間に合わないです。

 

そうではなく、リスケにより資金繰りを楽にし、その間に業績アップするように対策をうっていくのが、行うべきことです。業績アップして返済をもとに戻せば、銀行からの信用も回復し、再び融資が受けられるようになります。

 

私が「リスケした方がいい。」とアドバイスして、その経営者はその後税理士に相談して、税理士から「リスケは反対」と言われ、間違ったことを教えていると逆に恨まれる、そのようなケースになったことも何回かあり、私としては残念に思います。

 

リスケ以外の解決策があるのなら、私はそちらを勧めています。どうしてもリスケしか手がない場合のみ、私はリスケをアドバイスしています。リスケしている間に業績回復し、経営者が元気になり、再び銀行との融資取引を再開している、そのような企業は多くあります。

 

別に私は顧客がほしいから、リスケを勧めるわけではありません。そんなことしなくても、多くの企業からリスケ→事業再生のコンサルティングの依頼を受け、そちらの仕事で手一杯です。そのように思われる方も時々いらっしゃるので、残念に思っています。

 

本当に自分の会社を見つめてみましょう。例えば、IPOを目指しているからリスケできない、という企業。私はそんな会社を多く見てきましたが、そんなことばかり夢見て、手元の資金繰り、財務をおろそかにするから、資金繰りが行き詰ってしまうのです。

 

リスケして財務体制をしっかりととのえ、銀行からの取引も再開して、それからIPOを目指せばいいではないですか。

 

また顧問となっている税理士の先生方も、本当に顧問先企業のためのアドバイスができているか、考えてみてください。「リスケは信用をなくすからだめだ。」というような、「感情的」であって「理論的」でないアドバイスを行うことにより、多くの企業が行き詰ってしまいます。

 

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