資金使途の運転資金と設備資金の違いと審査のポイント!
資金使途とは、つまり融資を受けたお金を、どのように使うか、ということです。銀行に融資を申込むにあたっては、ここ、大事です。融資を申込む際には、資金使途はなんであるかをはっきりさせておく必要があります。資金使途には、大きく分けて2つがあります。「運転資金」と「設備資金」です。
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設備資金と運転資金、それぞれの特徴と使途
「設備資金」と「運転資金」は性質が大きく異なるため、事業計画を立てる際には明確に区別して考える必要があります。
設備資金とは?具体的な使用例
設備資金は、事業の基盤となる固定資産を取得するための資金です。不動産を購入したり、機械設備を購入したりする場合など、事業を行うにあたって必要な設備を購入に使われます。
具体的な使用例として、工場の建設費用、製造ラインの設置費用、営業車両の購入費用、店舗の内装工事費用などが挙げられます。これらの投資は、将来の収益向上や業務効率化につながる重要な経営判断となります。
運転資金とは?具体的な使用例
一方、運転資金は日常の取引で支払いが先で回収が後になってしまう場合とか、売上の季節変動が大きく資金不足の時期が出てきてしまうなど、事業を行っていくにあたって必要となる資金のことです。。商品の仕入れや従業員の給与支払いなど、事業の運営に欠かせない支出に使用されます。
具体的な使用例として、仕入れ資金、人件費、家賃、光熱費、在庫資金などが挙げられます。これらは事業を継続的に運営していく上で必要不可欠な支出となります。
融資条件の違いを徹底比較
設備資金と運転資金では、融資条件が大きく異なります。設備資金は投資した設備自体を担保とすることが可能で、比較的長期の返済期間が設定されます。
対して運転資金は、短期的な資金需要に対応するため、返済期間は通常1年程度となります。担保は売掛金や在庫など、流動資産が中心となります。
返済期間・金利の特徴
設備資金の返済期間は、通常5年から10年程度の長期設定となります。これは設備投資による収益の回収に時間がかかることを考慮したものです。金利は長期の固定金利が一般的です。
運転資金の場合は、原則として1年以内の返済が求められます。ただし、継続的に借り換えを行うことで、長期的な資金として活用することも可能です。金利は短期の変動金利が主流となっています。
このように、設備資金と運転資金では性質が大きく異なります。経営者の皆様は、資金の使途に応じて適切な資金調達方法を選択することが、健全な企業経営の基盤となることを覚えておいてください。
運転資金の調達でのポイント
運転資金においては、資金繰り表などで、○月にいくら不足するから埋めたいと説明したり、アパレル業界などで今は商品を生産して備蓄しておきたいと、資料を示して説明したりするなど、なぜこれだけの金額が必要なのかを、しっかり説明する必要があります。
「○千万円がほしい。」と言っておきながら、その根拠を銀行員から聞かれると言葉に詰まってしまう方は多いので、しっかり説明できるようにしておいてくださいね。
設備資金の調達でのポイント
また設備資金では、その設備購入のための見積書、契約書など、設備を購入しますよ、という証拠書類を銀行に示す必要があります。
そして、設備資金が融資されて、その設備の購入に資金が使わたかどうかを銀行がチェックするために、銀行員がその設備の所在を確認に行ったり、領収書を要求されたりします。
ときどきあるのが、にせの見積書をもとに融資を受け、実際に融資を受けたら見積書にある設備ではなく、赤字補填の資金などに使ってしまうパターンです。
つまり、この場合は設備の購入を銀行に証明することはできません。銀行に、ばれてしまうことになります。そうなると、その銀行は、そのような会社への融資をもう行わないでしょう。もしくはその融資を引き上げにかかるかもしれません。
信用保証協会付融資でそのようなことを行うと、その融資が完済になるまでは、信用保証を次につけてもらうことはできなくなります。それほど、銀行は資金使途と、それが申し出どおりに使われたのかについて、気をつけています。
なぜなら、審査の項目の一つに、資金使途はなんであるか、というのがあるからです。
設備資金だからこそ、その企業の将来のために融資を出したのが、赤字の穴埋めなどに使われてしまったら、融資が最後まで返ってこなくなる可能性が高まるからです。
まとめ
運転資金の場合は、設備資金のように、使った証拠を示すように求められることはないですが、それだけあいまいに使える資金なので、設備資金よりは審査は厳しいです。融資を申込むにあたっての資金使途には気をつけましょう。
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