融資審査での銀行質問に、社長が答えることは最低限必要です
銀行は、企業から融資を申し込まれたあと、その企業に融資をしてもいいものかどうか、「審査」を行います。
審査を行うためには、「稟議書」という書類を担当の銀行員が作らなければなりません。稟議書が支店内で回されたり、また本部に回されたりして、融資を出すか出さないか、また融資を出すにあたってどのような条件(金額・期間・金利・保証人・担保など)にするかが銀行内で審査されます。
担当の銀行員は稟議書を書くために、融資を申し込んできた企業に関するいろいろな資料をそろえたり、社長に、自社のことについていろいろ質問したりして、稟議書を書くための「材料」を集めます。
それであれば当然、銀行は融資を申し込んできた企業に、いろいろな資料の提出を要請します。決算書はもちろん、試算表、現状の借入金の明細、資金の使い道の証拠資料、資金繰り表、会社案内、事業計画書・・・
また、資料では分からないことや、銀行の担当者が融資を申し込んできた企業について聞きたいことは、銀行は社長に聞きます。規模が大きく財務担当者がいる会社なら、財務担当者に聞きます。
銀行の担当者が社長に質問をしたとき、あいまいな答えしかできなかったり、「分からない」と言ったりする社長がいます。
もしあなたが銀行員であったとした場合、いろいろな質問にあいまいな答えしかできなかったり、分からないと言われたりしたら、どう思いますか?
銀行員は、そのような社長は「この社長、自社のことについて何も知らないのだろうか?」「社長が自社のこんなことも知らないで、はたして経営していけるのだろうか?」と思います。
例えば、銀行から「今期は、先月までいくらくらいの売上ですか」と聞かれた場合、「うーん、ぼちぼち」と答えたり、「分からないよそんなこと」と答えたりした場合、質問をした銀行員はどう思うでしょうか。
銀行の質問に、社長が答えられることは、銀行が融資の審査を行うにあたって最低限のことです。もし万が一分からなくても、「社内で調べて回答します」と答え、その日のうちにでも回答すべきです。そのようなこともできない社長は、銀行はこわくて融資できません。
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