新しい銀行から期間1年の融資を提案されたら
私の会社は、いろいろな金融機関と、やり取りがあります。私の会社に相談に来られた企業を、それら金融機関に紹介し、融資の審査を行ってもらうことも、多くあります。
そして、多くの場合、返済期間1年の融資を提案されます。
しかし、企業の社長で、よくこのようなことを話される方がいます。「1年の返済では厳しいよ。」銀行は、今まで取引したことのない企業に融資を出すとき、プロパー資金(保証協会の保証がついていない融資)では、「まずは短期返済の融資から」というのがセオリーになっています。
私も銀行員時代、新規の企業に融資を行うときは、まずは短期から、というのが、融資のセオリーとして、支店長・上司から口すっぱく言われました。
はじめの融資で、2年・3年以上の返済期間となるのは、よほどの優良企業なのです。ほとんどの企業は、保証協会付でないかぎり、まずは短期(1年以内)の返済期間の融資から、となります。
そして、半年程度返済実績をつけてから、1年を超える長い返済期間の融資が借りられるようになります。
イメージ的には次のような感じです。
1.新しい銀行で20百万円・期間1年の融資を借りる。
↓
2.半年で10百万円が返済となる。
↓
3.その時に、その銀行で、20百万円、期間3年の融資を借りる。(その時の融資合計は30百万円)
また、3の段階で、次の新しい銀行から融資を受ける、ということも、選択肢として考えられます。新しい銀行に融資を申し込んで、1年返済の融資の提案をされたら、まずは借りておいた方がいいでしょう。
銀行は、返済実績があって、期間が長い、また金額の大きい、融資が受けられるようになってきます。期間1年の融資でも、借りておかなければ、より期間の長い融資を受けられるようにはならないのです。
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