銀行の年末の儀式
私が資金調達でお手伝いしている企業であった事例なのですが、創業者のための制度融資を使おうと、ある信用金庫に申込みしてもらいました。
しかし、その信用金庫の職員は、その制度融資について全く知識がありませんでした。話をしたとたん、あたふたしはじめ、それから長い審査期間がかかりました。
このように、銀行員は、ごく一部の職員を除いて、意外と融資商品に関する知識はありません。
プロパー(保証付でない)融資、保証協会の一般融資など、オーソドックスなものはすぐに対応できるのですが、ちょっと複雑なもの、例えば国・県・市などの制度融資の知識は、ほとんど持っていません。お客さんから融資を申し込まれて、それでそのような制度融資があるということを知るというパターンが多いです。
そのため、制度融資を使って融資を受けたくても、銀行員を前面に信頼しない方がいいです。もしその制度融資を使いたいのなら、パンフレット・資料などを用意し、場合によってはこちらが説明してあげることも必要です(情けない話ですが・・・)
しかし時々、財務内容がまずまずの企業に対して、銀行がある制度融資について売り込んでくることがあります。それは、本部からその制度融資について支店で○億円実行しなさいと、ノルマをかけられた場合です。そのような制度融資、たいていは銀行に有利な商品設計になっているはずです。それでなければ銀行からわざわざ売り込みにくることはありません。
銀行が言うことをうのみにせず、企業が有利な制度融資をしっかり調べて、それを利用すべきです。