銀行は銀行の利益を第一に考える
銀行も、一つの営利企業です。そのため、まずは自社の利益を第一に考えます。
銀行では、各支店にノルマが課されます。その中で、支店の総融資の量のノルマもあります。
しかし、顧客となる企業は、銀行のノルマが達成されるようには、借りてくれません。(逆に企業側がいくら借りたいと言っても、融資をしてくれない場合もあります。)
そのため、無理な営業が発生します。企業側が必要ないと言っても、無理やり貸しつけようとします(そのため、普段はいい顔をし、「人間関係」を作ろうとします。)
特にひどかったのはバブル時代です。私はバブル時代は学生だったので、伝聞でしか分からないのですが、担保さえあればひたすら融資することがまかりとおっていたようです。今の銀行には、バブル時代の名残の不良債権がまだたくさん残っています。企業側に責任ないとは言い切れないですが、その時代の銀行の責任は大きいと思います。
バブル時代ほどではないですが、今でも支店のノルマ達成のため、普段は「人間関係」を作っておいて、そこそこの財務内容である企業に無理やり貸付することはよく行われています。
私も銀行員時代はそうでした。自分のノルマの達成のためには、
「頼みます。頼みます。」
と何度も頭を下げたものでした。お客さんには申し訳ないと思いながらも、銀行の組織の中ではそうしなければならなかったのです。(そういうのも銀行に嫌気がさした理由の一つです。)
銀行員が「社長、いい話ありますよ」と言ってきても、ほとんどの場合は企業側にメリットがあるのではなく、銀行側にメリットがある話なのです。銀行員の話は、慎重に聞くことと、ウラに何があるのか探ることが必要となります。