銀行は、経営者をどう見るか
中小企業の場合、経営者によって会社経営は左右されます。そのため、銀行は、経営者と面談し、経営者がどんな人なのかも、融資をするかどうかにあたって重視されます。そのため、経営者と銀行員が話をするときは、銀行に「経営者」をアピールするチャンスとなります。
では、経営者と銀行員が話をする機会があったら、どんな感じでいどめばいいでしょうか。
銀行員は、経営者と面談するときにどこを見るかというと、次の2つのことです。銀行の融資業務の研修において、銀行員が頭にたたきこまれることです。
それは、「正直か」「仕事に対し情熱があるか」です。
正直か
銀行は融資審査を行う時に、会社の業務内容・業況・長所・短所などを調べます。その時に、それらの内容を経営者から聞くことも多いのですが、経営者が正直でなければ、融資審査にあたって誤った判断をしてしまいます。
また融資実行後も、融資を受けた会社から逐一業況を銀行は聞きださなければなりません。何か問題点が起こったら、銀行は融資先からそのことを把握したいものです。ウソのことを言われたら問題です。
それに、正直でない経営者は、経営の上でも問題があるでしょう。そういった理由から、銀行は経営者を見るとき「正直か」を見ます。
仕事に対し情熱があるか
銀行員は、経営者から、「ビジョン」を聞きたがります。そのビジョンによって、銀行は会社の競争力・将来性を見極めることができます。
ビジョンは、常に考えておきましょう(会社経営にあたってもビジョンは大事です)。ビジョンを銀行員に話すことによって、融資を思い通りに受けられる可能性は高くなります。仕事に対し情熱がある経営者と見られやすくなります。
その他にも、銀行員との面談にあたっては、経営者が情熱があることを言葉のはしばしで見せましょう。
また銀行は、経営者の話を、別のところから裏づけをとろうとすることもありますので、銀行へあまりウソを言うことはやめてください(絶対ばれないウソだったらかまいませんが)。
銀行員は、経営者と面談した内容を、記録します。もし面談した銀行員が平行員だったら、上司・支店長に記録を回覧します。そのため、面談は軽くは考えないでください。平行員と話した内容は、平行員の印象で記録され、支店長までその記録が行ってしまうのです。またその記録は保管され、融資審査の都度、参照されてしまうのです。面談した銀行員が転勤した場合、後任者にも、その記録が見られてしまうのです。
銀行員との面談は、それだけ融資審査においてポイントとなるところです。しかし、「正直か」「仕事に対し情熱があるか」をおさえていれば大丈夫です。面談により、自社が融資を受けやすくすることも可能となります。