商業手形割引はどのように行われるのか?
商業手形割引とは、銀行が、企業が持ち込んだ手形を買い取る形によって、融資をする方法です。その手形の支払期日に、決済となることによって、融資が回収されます。そのため、手形自体が担保になっているようなものです。
では、銀行はどのように、商業手形割引を行うのでしょうか。
銀行はどのように、商業手形割引を行うのか
まず、手形が、商取引に基づいて振り出されたものなのかを調べます。といってもなかなか見分けがつきにくいのですが、融通手形・金融手形という、金融機関に割引してもらうためだけに振り出された手形がありますので、そのような手形を割り引かないよう、銀行は注意します。
続いて、手形の支払人の信用力を調べます。
調べる方法は、帝国データバンク等調査機関の利用、手形支払人の取引金融機関に問い合わせる、などです。
また、自分の銀行が、割引依頼企業の今までの割引依頼分について、その手形支払人の手形をどれだけ割引しているかを調査します。銀行ごとに規定があり、1つの手形支払人について、割引できる限度額を決めています。それを超えるようであれば、その手形は割引できません。
それと、万が一、割引した手形が不渡りとなった場合、銀行は割引依頼企業に手形の買い戻しを求めることになるのですが、買戻しできるか、その能力も検討します。
以上のように、商業手形割引を銀行は行います。ポイントは、
- 手形が商取引に基づいて振り出されたものであるか
- 手形支払人の信用力
- 割引依頼企業の信用力
です。このポイントによって、銀行は割引を行うかどうか、決めることを覚えておいてください。