銀行から疑いの目を向けられる「貸付金」勘定
銀行から疑いの目を向けられる「貸付金」勘定
企業の決算書の、資産の部には、「貸付金」勘定があることがあります。
この「貸付金」勘定、銀行から、企業の不良資産ではないかと疑いの目を向けられることの多い勘定科目の一つです。
なぜならば、「貸付金」勘定で計上される貸付金は、将来、本当に全額、企業に返ってくるものかどうか不確実だからです。
「貸付金」が将来、確実に返済されるかどうかを調べるために、まず銀行は、「貸付金」勘定の金額の内訳、つまり企業は誰にいくらの貸付を行っているかについて、調査します。決算書の付属明細を見ることによって調査することが多いです。
そして、あなたの会社の貸付先の、以下のことを銀行はあなたの会社に聞いてきます。
・貸付先の内容
企業であれば業種・あなたの会社との関係・業況等
個人であればあなたの会社との関係・資産内容等
・貸付をした理由
・少額ずつでも定期的に返済を受けているかどうか
一つ一つていねいに銀行に説明し、貸付金が、将来返ってくる見込みのない不良資産ではないことを銀行に納得させる必要があります。
特に、少額ずつでも定期的に返済を受けている、ということは、不良資産でないことを証明するためにとても重要です。もしそのような状態になっていなければ、貸付先と交渉して、定期的な返済を受けるようにしてください。また、将来のある時期に一括、あるいは一部でも、返済を受ける約束になっていれば、それを証明する資料(貸付契約書等)を銀行に見せてください。