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商業手形割引

商業手形割引

商業手形割引、略して割引は、4つの融資方法(証書貸付・手形貸付・当座貸越・商業手形割引)のうちの一つです。

 

企業が得意先に売上があり、その代金決済方法として取得した受取手形を銀行が買い取って企業が資金を受け取ることによってこの取引は成立します。

 

割引取引は貸借対照表の借入金にならないため財務内容の改善に効果があり、また割引した銀行がその手形を期日に取立することによって決済となるため返済の必要はなく、企業は好んで利用できます。

 

また銀行側も、割引は買い取った手形の取立により資金を返済してもらうことができるため普通の貸付よりリスクが少なく、実行しやすい取引です。

 

しかし、手形の買取りといっても、実際は手形を担保に企業にお金を融資するという形ですから、融資取引となんら変わりはありません。

 

もし割引した手形が不渡りとなった場合、割引を依頼した企業は買い戻し義務があります。それは銀行取引約定書の規定に書いてあるため、絶対です。

 

そのため、銀行は企業と割引取引を開始するにあたって、その企業が割引手形が不渡りとなった場合に買戻し能力があるかどうかを審査します。

 

具体的には、企業の業況が一番の判断基準です。その他、銀行に積んである定期預金・定期積金、担保の価値を見て、総合的に買い戻し能力を判断します。

 

企業に買い戻し能力があると判断されたら、企業は銀行と割引取引を開始することができます。もっと信用力があれば、割引の枠を設定してくれます。例えば、5000万円まではいつでも割引できるとかです。

 

割引枠が設定されていると、いつでもその枠を利用できるため、企業にとって安心感があるでしょう。

 

あと、割引取引において、割引対象の手形の支払人の信用力も、重要な要素となっております。支払人に信用力がなければ、不渡りになる確率が高く、その場合銀行は企業に手形の買戻しを要求しなければならなくなるため、銀行にとってリスクがあります。

 

そのため、手形の支払人の内容によっては銀行はその手形を割引しないことはよくあります。あなたの会社に受取手形があれば、商業手形割引の有効活用を考えてみてください。

 

 

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